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暑さに強いラクダ

  • 5月30日
  • 読了時間: 2分

体温調整や水分摂取…体の構造に三つの理由

 この夏も過去3年に続き、記録的な猛暑が予想されています。このまま気温が上がり続けたら私たちは暮らしていけるのでしょうか。


 過酷な暑さの中でも涼しい顔に見える動物がいます。砂漠で暮らす「ラクダ」です。暑さに強いのには次のような理由があります。


 (1)体温の変化


 ラクダは体温を大きく変化させられるといわれています。暑い時間帯はあえて体温を上げて外気温との温度差を小さくし、汗をかきにくくして体の水分を逃がさないようにしています。


 (2)大量の水分摂取


 一度に100リットル以上の水を飲むといわれるラクダ。通常、水分が足りなくなると血液はドロドロになりますが、大量の水を血液に取り込むことでサラサラな状態を保っています。


 (3)背中のコブ


 コブには脂肪が蓄えられています。脂肪は熱を通しにくく、コブの脂肪で直射日光を受け止め、体全体が熱くなるのを防いでいます。


 ラクダは暑さを避けているのではなく、暑さの中でも生きられる体になっているのです。


 ところで気象庁は4月、最高気温が40度以上の日を「酷暑日」と呼ぶことに決めました。「猛暑日」以来およそ20年ぶりとなる、より厳しい暑さを表す言葉の誕生です。


 国立環境研究所などの研究では、対策を最大限進めたとしても、熱中症により亡くなる人は2030〜50年にかけても増加傾向が続くとされています。被害を少しでも食い止めるには、さらに意識を高めていく必要があります。


 熱中症になりやすい状況は年齢層によって異なります。中高生は運動中、成人は作業中、高齢者は住宅内(半数超)が多く、特に近年は高齢者が家庭内で熱中症になるケースが増加しています。また、救急搬送の時間は11時台が最多で、午前中からの対策が欠かせません。


 人間はラクダのように暑さに強い体ではありません。エアコンの使用、こまめな水分摂取、日中の屋外活動を控えるといった基本的な対策を、早い時期から徹底してください。


(気象防災アドバイザー・気象予報士・防災士)



2026年5月30日号掲載

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