チョウの体温調節大きな役割果たす「翅」 開閉と模様にも意味 春の日差しが心地よい季節、太陽のぬくもりを有意義に使いたいのは昆虫だって同じです。 体温が気温に左右される昆虫は、さまざまな方法で体温を保っています。 例えばチョウの場合、体温調整で大きな役割を果たすのが「翅」です。気温が低い時は...
雨粒に蚊が当たったら…はじき飛ばされても 再び飛べる精密な体 この冬は4年ぶりの「寒冬」となりました。雪の降る日や量も多く、春になり久々に雨を見たという人も多いと思います。じっと寒さに耐えていた虫たちもようやく表舞台に戻ってこようとしています。...
クロナガアリの冬の生活地下4㍍に暖かい巣 集めた種食べ暮らす イソップ物語の一つに「アリとキリギリス」があります。 夏の間も食料を蓄えるため働くアリをよそに、キリギリスは遊んでいて冬に食べ物がなくなり、アリに助けを求めるという話です。この働き者のアリのモデルになったのが「クロナガアリ」です。...
ミツバチの寒さ対策胸の筋肉を振るわせ 発熱して体温上げる 一年で最も冷え込むこの時期、寒さに耐えるのは人間だけではありません。体温が気温に左右される変温動物の昆虫は驚くような寒さ対策を行っています。 たとえばミツバチは、冬眠せず、冬も巣箱の中で過ごします。外は厳しい寒さですが、巣箱の中の温度...
チョウの冬の装い羽の表面にある鱗粉 寒さ対応の鍵を握る 「気象予報ムシ」の連載を始めたきっかけは小学生の娘です。天気の話をしても関心を示さない娘に、虫の話を交えながら話すと、興味をもって聞いてくれ、さらに天気の知識も定着していきました。難しく捉えられがちな気象も、視点を変えて伝えるやり方も...
テントウムシの越冬凍りつかない仕組み 人間にない便利機能 「受験」の季語は春ですが、早いところでは年内に試験が行われるなど、受験シーズンに突入しています。中学入試の理科によく出るのが「昆虫の冬越し」です。それぞれの虫がどの姿で冬を越すかという問題です。...
カメムシのにおい「強い」「薄い」使い分け 仲間への合図にも 秋が深まってくると、家や学校などの中に「招かれざる客」が現れます。集団で体を寄せ合って暖をとり、強烈なにおいをまき散らす厄介者…「カメムシ」です。 成虫で冬を越す虫はほかにあまりいないため、これからの時季は目立つ存在です。...
台風後 増えるトンボ台風の目と一緒に 熱帯地方から移動 世界で最もありふれたトンボといわれているのが「ウスバキトンボ」です。薄いオレンジ色で、東南アジアなど熱帯地方を中心にほとんどの国で生息しています。 このウスバキトンボ、沖縄では別の名前で呼ばれることがあります。それは「カジフチダーマー(風...
大雨を察知するアリ触角や体毛で感じ 巣の入り口にふた 東大受験を扱ったドラマ「ドラゴン桜」の登場人物に昆虫好きの男子高校生・健太がいます。高校のグラウンドで虫捕りに夢中になっていた彼は、アリが巣にふたをしたことから、まもなく大雨になることを予想し、的中させます。この出来事をきっかけに、健太は...
逆立ちトンボ日光が当たる面積 少なくし暑さ軽減 「四季彩々」のタイトルで10年続いたこのコーナー。今回から「気象予報ムシ」とタイトルを改めスタートします。え?ムシ?何?と思った方、そうです、主役は「天気」と「虫」です。 虫の生態には天気と密接な関係があります。難しく感じることもある「気...