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森の中を演出した展示室で鑑賞

  • 8月2日
  • 読了時間: 2分

「いきもの」テーマに約100点 県立美術館 現代作家6人制作

陶ならではの色調が魅力的なヤギやオオアリクイ、ゴリラなどの動物たちが並ぶ展示室
陶ならではの色調が魅力的なヤギやオオアリクイ、ゴリラなどの動物たちが並ぶ展示室

 30代から40代の現代作家6人が「いきもの」をテーマに異なる技法や素材で制作した作品約100点を紹介する企画展「いきものの森」が県立美術館(箱清水)で開かれています。今回展示室は、坂道に見立てたスロープや座ることもできる階段、木や雲、草むらをイメージした布を飾るなどして森の中を演出。鳥や猿など動物たちの鳴き声を遠くに聞きながら「いきもの」たちに出合えるようになっています。


 作家は乾漆彫刻家大曽根俊輔さん、アニメーション作家岡江真一郎さん、木版画家田中彰さん、陶芸家冨岡奈津江さん、美術家富田菜摘さん、画家・絵本作家ミロコマチコさん。


 安曇野市を制作活動の拠点とする大曽根さんは、仏像修復の仕事で培った乾漆の技法を用いて動物たちを制作。展示作品の中では最大、高さ4メートルを超える等身大の茶臼山動物園のアミメキリン「ミモ」や、体長1メートル近くにもなる城山動物園のアルダブラゾウガメ「アップル」をモデルにした作品を展示しています。


 富田さんは、フライパンや扇風機のガード、空き缶といった金属廃材を用いて制作した恐竜などを出品。「離れてみると一体のいきもの、近づくとそのいきものを構成する細かなパーツを発見できる。作品を体感してもらえたらうれしい」などと話していました。


 「子どもから大人まで世代を問わずに楽しんでもらえる展覧会。展示室にいるいきものたちに思いを巡らせて」と同館。


 作家のオープントークも開催。8月16日(土)10時から11時はアニメーション作家の岡江さん、8月30日(土)10時から11時は陶芸家の冨岡さんと美術家の富田さんが、展示室を歩いて作品について話します。また、9月6日(土)10時から11時は、担当学芸員によるオープントークがあります。いずれの回も申し込み不要で参加無料。観覧券は必要。


 9月15日(月)まで。休館日は水曜。開館時間は9時から17時。観覧料は一般1000円、大学生と75歳以上800円、高校生以下または18歳未満無料。

 (問)同館☎︎232・0052


2025年8月2日号掲載

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