132 蓮華温泉

付近を周遊し露天風呂へ

点在する露天風呂の一つ「仙気の湯」

 北アルプス北部の山奥にある新潟県糸魚川市の蓮華温泉。9月中旬の月曜日に山仲間と訪れ、付近の「蓮華の森」を周遊し、野趣豊かな露天風呂を楽しんだ。

 蓮華温泉は、戦国時代に上杉謙信が鉱脈を探していて発見したと伝わる。今は内湯のある立派なロッジやキャンプ場があり、ブナの原生林や湿原、ネズコの森などを巡る自然歩道が整備されている。

 7時に長野市内を出発。通勤時間帯の渋滞を避けるため、国道406号で鬼無里から白馬村に向かう。最後の白沢トンネルを抜けると、目の前に後立山連峰の絶景が広がる。

 車を止めて眺めを楽しんだ後、国道148号に出て小谷村を北上。県境の大糸線平岩駅付近から西側の山中に入る。


カモシカ展望台から望む対岸

 山道を上り詰め、10時に蓮華温泉駐車場に到着。平日なのに数十台止められるスペースはほぼ満杯。ここから白馬岳や雪倉岳、朝日岳へ行く登山者も多いようだ。

 2階建てのロッジ前から、蓮華の森自然歩道を歩く。20分ほどでブナ原生林の中へ。足元には、信州では見かけない大ぶりな薄ピンクの花序を付けた花が点々と咲いている。日本海側に多いオニシオガマだ。

  ブナ林を抜けると、山に囲まれた小さな湿原のアヤメ平に。ここから先は木道が整備されているが、古くて滑りやすい。 

 続いて、やや広い兵馬の平に。湿性高山植物の宝庫というが、この時季は白いウメバチソウや青いトリカブトが目を引く程度だ。 

 隣のギボシ平を過ぎると上りになり、姫負峠(ひめおいとうげ)に。ここからはシャクナゲ尾根を下り、巨木が林立するネズコの森を進む。幹をくねらせる木や、行く手を阻むように根を張り出す木々も。


湿原が広がる兵馬の平

 分岐から尾根を下り、眺めの良い「カモシカ展望台」で昼食に。広い谷を隔てた対岸には滝のように川が流れ下っている。カモシカがいそうな急な崖が多い。

 昼食の後、木立の間に滝が見える雪倉滝見尾根を通る。白馬岳方面への分岐を過ぎ、鉱山道を西に進む。何度か石伝いに沢を渡り、キャンプ場の脇を通って、13時半ごろロッジの前庭へ。

 一休みした後、今度はロッジ裏側の急坂を登り、四つある露天風呂へ。源泉が噴出している高台からは、もうもうと湯気が立ち昇っている。私は一番広い仙気の湯に。仲間2人は最上部の薬師の湯へ。

 どれも脱衣場や洗い場はなく、源泉掛け流しの湯船があるだけ。周囲の景色を眺めながら開放感に浸り、気持ち良く汗を流した。

 帰路は同じ道をたどり、白馬村からは五輪道路で小川村へ。中条の道の駅で買い物をして18時過ぎに帰宅した。

 横内房寿


2022年10月8日号掲載