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須坂市出身の写真家北島敬三さん回顧展

  • 2 日前
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鋭い洞察力 300点余を紹介  1月18日まで 県立美術館で

「UNTITLED RECORDS」シリーズのうち須坂市を撮影した作品を紹介する北島さん
「UNTITLED RECORDS」シリーズのうち須坂市を撮影した作品を紹介する北島さん

 須坂市出身の写真家、北島敬三さん(71)=東京都=の50年にわたる仕事を振り返る大規模回顧展「借りた場所、借りた時間」が1月18日(日)まで、県立美術館(箱清水)で開かれています。


 北島さんは1975年に故・東松照明さん、森山大道さんらが主催した「WORKSHOP写真学校」に参加したのをきっかけに本格的に写真を始めました。活動初期から91年ごろにかけて、東京や沖縄、ニューヨーク、東西ベルリンなど世界の都市を巡り、遭遇する人々をとらえた鮮烈なストリートスナップで評価を確立します。81年に日本写真協会新人賞、83年に木村伊兵衛写真賞を受賞しました。


 91年を境に、ストリートスナップから「無徴」の人々を定点観測的に撮影した「PORTRAITS」シリーズ、東日本大震災の被災地域を含む、日本各地の「無徴」の風景を記録する「UNTITLED RECORDS」シリーズへと作風を転換させていきます。


 今回は、キャリア初期のスナップショットから、2022年に土門拳賞を受賞した「UNTITLED RECORDS」シリーズまで、これまでに手掛けてきた作品314点を八つのシリーズで展示紹介しています。


 「美術作品とは少し違う、写真だけが持っている面白さみたいなものを見つけ出してほしい」と北島さん。展覧会を企画担当した学芸員の松井正さん(36)は「北島さんは鋭い洞察力で作品を制作している世界的に有名な写真家。こんなかっこいい写真を撮る人が長野県出身者にいることを大勢に知ってほしい」と話しています。


 休館は水曜と、12月28日(日)から1月3日(土)。開館時間は9時から17時。観覧料は一般1000円、大学生及び75歳以上800円、高校生以下または18歳未満無料。

 (問)同館☎︎232・0052


2025年12月13日号掲載

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