長野市民病院「減量外来」新設
- 1月10日
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医師、管理栄養士らが専門チーム

食事、運動、薬物療法を組み合わせ 肥満に関する疾患の予防・改善へ
長野市民病院(富竹)は、新しい肥満症治療薬による薬物療法を軸に減量サポートを行う「減量外来」を1月5日、新たに開設した。糖尿病・内分泌内科の医師を中心に、管理栄養士、理学療法士、関連他科の医師らで専門チームをつくり、患者一人一人の状況に合わせた食事、運動、薬物療法を組み合わせた個別サポートを提供する。
担当する糖尿病・内分泌内科部長の佐野麻美医師(36)は「肥満は自己管理の問題とされがちだが、実際はホルモンの異常や遺伝性要因、環境因子など複雑に絡まった疾患」と指摘。「今回薬物治療が可能になったことで治療介入ができる疾患になった。今まで誰にも相談できずに悩んでいた人も、主治医を通してこちらに来てもらい、少しでも健康が取り戻せるようなサポートができれば」と話す。
肥満は見た目の問題だけでなく、糖尿病や心臓病など重大な病気のリスク要因にもなる健康状態だ。日本でも肥満傾向にある人は年々増加し、中高年だけでなく若年層にも広がっているという。2024、25年に相次いで新しい肥満症治療薬が発売され、どちらも保険適用となったことから、一般の人たちに分かりやすく「減量外来」を標榜して診療していくこととした。

減量外来は、新しい肥満症治療薬「ウゴービ」か「ゼップバウンド」が妥当と認められる「治療適応」のある患者で、治療の希望がある人が対象。主な条件は▽BMI35以上で、高血圧、脂質異常症、糖尿病のいずれかで内服治療を要する場合▽BMI27以上で、肥満に関連する健康障害があり、高血圧、脂質異常症、糖尿病のいずれかで内服治療を要する場合。治療を希望する人は、地域の医療機関(かかりつけ医)を受診して判断を受けた上、そこからの紹介により受診できる。
薬物治療は、専門家による半年間の栄養指導と運動指導を受けてから。この間、すでに健康障害が起きていないかなど合併症の評価のほか、おなかの超音波や動脈硬化の検査、体組成や筋肉量の測定なども併せて行っていく。
「これまで有効なものがあまりなかった肥満症の薬が使えるようになったのは画期的なこと」と佐野医師。「ただ薬物だけに頼るとなると限界はある。食事療法を基本に薬物療法の効果を最大限に高められれば—。地域の医療機関とも連携して安全で効果的な減量で、肥満に関連する疾患の予防、改善に取り組んでいきたい」と話した。
記事・写真 中村英美
2026年1月10日フロント



