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長野少年少女合唱団が創立50周年

  • 11月8日
  • 読了時間: 3分

12月7日 50回目の記念演奏会

振り付きで元気に歌を歌う子どもたち
振り付きで元気に歌を歌う子どもたち
感謝の気持ちを込めて曲構成

 長野少年少女合唱団が創立50周年を迎え、12月7日(日)、緑町の市芸術館メインホールで「創立50周年記念演奏会」を開く。1976年の創立以来、毎年1回定期演奏会を開いてきており、団員や卒団生など関係者は50回の節目の演奏会を特別な思いで臨む。


 コロナ禍以降は積極的な募集を控え、現在、正規団員は4歳から高校3年生までの9人だが、合同練習では、演奏会で歌いたいとスポット参加する「リトルシンガーズ」や卒団生などが加わり、振りを交えて本番さながらの元気な歌声を響かせている。代表の北村智佳子さん(56)は、「感謝の気持ちを込めて、今までの演奏会で歌ってきた曲で構成します」と話し、当日は、第1回定期演奏会のオープニングを飾った「手のひらを太陽に」で幕を開ける。


 合唱団を結成したのは、北村さんの母親で声楽家の山本美智子さん。欧州に少年少女合唱団の視察に訪れ、本場ウィーンのほか、ドイツ、パリなど各地を巡り、美しい声にふれ、文化として根付いていることに感銘を受けたのがきっかけだ。


 55年にウィーン少年合唱団が初来日してから合唱ブームが続いていたこともあり、かわいい制服に憧れるなどした子どもたち約160人が集まってのスタートだった。


 その後、海外公演をしたり、長野冬季五輪など数多くのイベントに出演したりした。2016年には、長年の文化芸術活動が評価され「第1回長野市こども文化芸術賞」を受賞するなど、順調に活動を続けてきた。


 しかし20年、コロナ禍での開催になった第45回定期演奏会は無観客での開催に。「あの時は、集まって歌うことが一番危険な行動になってしまった」と振り返る。それでも団員同士が2メートル以上の間隔を空けて行った演奏会をオンラインで鑑賞した卒団生などからは「できて良かった。懐かしくて 一緒に歌った」「オンラインでも雰囲気がしっかり伝わってきた」など温かい声が多く寄せられた。


 発足時から、日本の唱歌・童謡を歌い継ぐことに加えて、欧州などの著名な音楽家の歌を原語で歌ってきた。「偏りのない食事が大切なように、『心の栄養』として音楽もバランス良く吸収してほしい。学年や声質、歌唱力が違う子どもたちが協力しながら合唱を完成させることで『思いやり』が育ちます」と北村さん。当日は、クラシックやオペラ作品の「ラシーヌ雅歌」や「ジプシーの歌」、唱歌「故郷(ふるさと)」、団歌「ひびけ歌声」、ミュージカルソングなど20曲以上歌う予定だ。


 共に小学1年生の木田朱音さんと神垣百花さんは、「新しい友達と、好きなミュージカルソングを歌えて楽しい」。母親の木田麻希(41)さんと神垣実穂(34)さんは「目標に向かって、みんなで時間をかけて練習を積み、できたときに達成感があるよう」と、子どもたちの成長を感じている。

 (問)合唱団事務局☎︎233・1287、☎︎090・3063・9665


記事・写真 斉藤茂明


2025年11月8日号フロント

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