top of page

共同作品展 ギャラリータカハシ川中島で

  • 2 日前
  • 読了時間: 3分

藤本美千子さん 倉野栄子さん

和紙人形作品「お花見」と藤本さん
和紙人形作品「お花見」と藤本さん
子どもの頃思い出してこつこつと  藤本さん

 農業の傍ら、和紙人形を創作し、県内外の作品展に出展してきた藤本美千子さん(81)=川中島町=が4月7日(火)まで、須坂市に住む97歳の倉野栄子さんとの共同作品展をギャラリータカハシ川中島で開催している。入場無料。藤本さんは、裾花川で魚とりをする子どもたちや川中島御厨の斗女(とめ)神社の獅子舞を再現した和紙人形約30点を、倉野さんは10年近く描いてきた色鉛筆画のうち、庭の花や親子が遊ぶ風景など(A5サイズ)約135点を展示している。


 藤本さんは夫の繁利さんの知人を通して倉野さんと知り合った。電話でやりとりを続けるうち、絵を描いていることを知った。昨年、倉野さんの色鉛筆画を偶然見かけ、しっかりとした筆致や色使いに驚き、多くの人に知ってほしいと、自身最後の作品展に倉野さんの絵を出展するように誘った。「私にとっては集大成。昭和の遊びを知る人は懐かしくなると思う。97歳のおばあさんのすてきな絵と一緒に楽しんでほしい」と来場を呼び掛けている。


 藤本さんが、高木栄子さんが作る「紙わらべ」と呼ばれる和紙人形に出合ったのは約30年前。昭和30年代の子どもたちが遊ぶ懐かしい情景を表現した素朴さに引かれた。東京にある高木さんの教室に月1回、8年間通い、2007年には、ながの東急百貨店で開催された和紙人形展に出展。全国の人形作家が参加する中、「和紙人形大賞」を受賞したこともある。


 藤本さんの作品は目や口などで表情を描かない代わりに、手や足など体の動きで楽しさや喜びを表現するのが特徴。手のひらほどのサイズで、竹馬の竹の節やござの網目など細かな部分も再現している。「子どもの頃に夕暮れまで遊んでいた日々を思い出して、こつこつ作っていく工程が楽しい」と藤本さん。作品は自宅の3部屋を占めるほどに増え、「高齢者施設など関心のある人に譲りたい」と話す。


倉野さん(右)と色鉛筆画作品
倉野さん(右)と色鉛筆画作品
出展を励みにもっと長生きを 倉野さん

 1928(昭和3)年生まれの倉野さんは、次男の立人さんを通して取材に答えた。若い頃に和裁・洋裁を学び、90歳近くまで裁縫を仕事にしてきたが視力の衰えでやめ、スケッチを楽しむようになった。庭の草花や新聞、広告で目に留まったイラストなどを題材にし、花を描く時は花に、人の場合はその人や状況になった気持ちで描くという。藤本さんから出展を誘われた時の心境については、「ボケ防止、気休めで描いている絵を人前に出すのは気恥ずかしいが、こんなおばあちゃんの絵を見た人が笑顔になってくれたらうれしい。今回の出展を励みに、よく食べて、よく寝て、健康維持に努め、もっと長生きしたいと改めて思った」。


 (問)ギャラリータカハシ川中島☎︎284・7055


記事・写真 斉藤茂明


2026年4月4日号フロント

 © weekly-nagano  All rights reserved.

bottom of page