クラフトビール巡り
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クラフトビール巡り

長野での盛り上がり体験

マリカブルーイングオリジナルのクラフトビールで乾杯

 9月23日のまち歩きのテーマは「クラフトビールは地ビールじゃない!」。案内人は、2021年11月、大門町で開業した「Mallika Brewing(マリカブルーイング)」地図(1)代表で、ブルワーの伊東大記さん(34)。市の中心市街地には21年から22年にかけてわずか3カ月間に三つのブルワリー(ビール醸造所)が誕生し、クラフトビールが盛り上がりを見せている。

 今回は「多種多様なクラフトビールにふれ、画一的ではないビールの意義や味わいの深さを知ってほしい」と企画された。

 伊東さんは千葉県松戸市生まれ。大学を卒業した翌年の13年、自転車で日本一周の旅を経験。その後、18年から2年間かけて夫婦で世界一周、100カ国を巡る旅を果たした。長野市には帰国して間もない20年5月、夫婦で台風19号の被災者支援で訪れた。ボランティア活動を続ける中、地域の人たちの温かい人柄や果物が豊かな環境に魅せられ、移住を決めたという。

 この日は、地元のクラフトビールをより深く知りたいと12人が参加した。まずは南石堂町の食べて、飲んで、泊まれるレストラン「MashCafe&Bed(マッシュカフェ&ベッド)」同(2)へ。ここでは常時6タップ、県内外のクラフトビールをそろえる。サンショウとユズの香りが利いたスパイスエール、コーヒー風味のコーヒーダークラガーなど、それぞれ好みのメニューを味わった。


スクワールフォレストで、ベルギーのクラフトビールを楽しむ参加者

 次は北石堂町二線路通り沿いの「山の間ブルワリー クラフトビアパブ」同(3)。ここは昨年1月の開業。店主の小山一夫さん(63)が、「これを作りたくて作ったのが〝じいじの真ごころIPA〟。口当たりの良さと、尾を引く苦みがくせになる。そこが僕の真心」と紹介してくれたおすすめをじっくりと堪能した。

 次いで向かったのは、21年12月にオープンした新田町のブルワリー「長野みなみ風ビール」同(4)。店主は堀内睦巳さん(53)。目指しているのは「できる限り地元のものを使った飲み飽きないビール」という。小麦麦芽で作った「ヴァイツェン」や信州そばを使った「ペールエール」などを楽しんだ。

 この後は、上千歳町に今年3月オープンした長野では初、クラフトビールやハードサイダーを扱うボトルショップ「SQUIRREL FOREST(スクワールフォレスト)」同⑤へ。ヨーロッパと北米を中心に気鋭ブルワリーから集めた約100種類のクラフトビールとハードサイダーの中から店主一押し、ワインをブレンドしたオランダのスペシャルな一本を試した。

 しめは伊東さんの「マリカブルーイング」。ここでは、リンゴとソルガムのクラフトビールを味わった。「都度一期一会の新しいビールを作るのが自分のスタイル」と伊東さん。「将来は醸造量を増やして、県内のスーパーで手に取れるビールにしたい」と、きらきらの笑顔で話した。

 記事:中村英美

 

10月のながの門前まちあるき

 18日(水)10:30~13:00、「門前マラニック」。案内人は「パスタと自然派ワインこまつや」スタッフの徳永慧子さん。

 21日(土)13:00~15:00、「記憶を確認しにいく」。案内人は美術館学芸員の鈴木幸野さん。

 定員は各回10人。参加費1000円(学生500円)。

 (申)(問)まちくらしたてもの案内所☎︎090・1553・1485(9:00~18:00)


2023年10月7日号掲載

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