ひつじ探偵団
- 5月16日
- 読了時間: 2分
=1時間49分
長野グランドシネマズ(☎︎050・6875・0139)で公開中

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ご主人が殺された! 捜査を始めた羊たち
羊飼いの男が何者かに殺された。犯人捜しに乗り出したのは、名(メエー)探偵の羊たち—。「ひつじ探偵団」は、羊たちが大好きなご主人のために結束して捜査するというユニークで心温まる実写版のミステリー映画だ。
イギリスの田舎町に住む羊飼いのジョージ(ヒュー・ジャックマン)の意外な日課は、寝る前に愛する羊たちの前で本の読み聞かせをすること。羊飼いは気付いていなかったが、羊たちは推理小説やミステリーがお気に入りで犯人当てや謎解きを楽しんでいた。
そんな穏やかな日常が一変する。ジョージが殺害されたのだ。やってきた警官は頼りなく、遺産相続のために集められた人間たちは皆どこかそぶりが怪しい。羊たちは知恵と勇気を振り絞り犯人探しに奔走する。
原作はドイツの作家レオニー・スヴァンが2005年に発表し、世界各国の言語に翻訳されたベストセラー小説だ。
羊というとおとなしく群れているイメージがあるが、ここに登場するのは顔つきや体形だけでなく性格もさまざまな個性的な羊たち。アニメ映画「ミニオンズ」で知られるカイル・バルダ監督は実写での映画化にあたり、羊たちの品種が犬よりも多いことに驚いたという。キャラクターにピタリと当てはまる品種の羊を探すため、イギリス各地の農場を巡ったそうだ。当初は本物の羊で撮影する予定だったが、羊たちの集中力が短く、不向きと断念。VFX(視覚効果)を駆使した羊たちの「演技」は生き生きとしてなんともチャーミングだ。
対する人間たちもヒュー・ジャックマンをはじめ弁護士役のエマ・トンプソンや、いわくありげな宿の女主人役のホン・チャウら演技派が怪演を見せ、物語をかく乱させる。
読み聞かせられた探偵小説で培った知識をいかんなく発揮して推理し、人間を洞察する羊たちはまさに名探偵。哲学的な思考と本能がミックスされた羊たちの行動はどこかユーモラスで、ほのぼのとした幸せなひとときに心を癒やされる。年齢を超えて楽しめるユーモアと感動に満ちた物語だ。
(日本映画ペンクラブ会員、ライター)
2026年5月16日号掲載



