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にぎやかにして地域活性化へ

古民家再生 民泊事業や体験・交流の場に

宿泊受け入れを始める蔵楽亭水上
芋井の住民らでつくる「芋井の里」など

 芋井の広瀬地区にある築約70年の古民家が地域の人たちの手で、民泊やさまざまな体験、交流などの場として再生される。建設業の「ログ飯綱」(上ケ屋)と、芋井の住民らでつくる合同会社「芋井の里」(同)が業務提携。「(蔵楽亭水上くらくていみずかみ)」と名付け、5月1日(水)からの宿泊受け入れ開始を目指し、準備が進められている。

 この古民家は、ログ飯綱取締役で、芋井の里副代表の小林敬蔵さん(74)=広瀬=の親戚の家だった。3年ほど前に空き家になったため、小林さんが買い取った。


バーベキューのできるあずまやもある庭園

 屋内に残っていた大量の不用品は、芋井の里の役員らが運び出して片付けた。今後は、来客の対応や同施設内の管理、日々の草刈りなどの環境整備を行っていくという。

 芋井の里は2016年設立。地元で生産したジャガイモを原料にした焼酎を製造販売するなど、同代表の飯塚八十雄さん(80)=広瀬=と小林さんは共に取り組んできた。飯塚さんは「若い者はみんな街に下っている。民泊でにぎやかにして村を活性化させたい」と話す。

 小林さんは50年以上、飯綱高原でさまざまな事業を行ってきた。飯綱高原は移住者が増えた一方で、芋井では空き家が増えている。「一人でも多くの人に芋井に来てもらい、空き家に一軒でも多くの明かりをともしたい」という。


蔵楽亭水上の一室

 小林さんは、「子どもの頃、家は貧しかったが、村の人たちが助けてくれた。だから、村のために恩返しをするんだ」。おなかをすかせていると、おやつをくれ、冬、凍えながら歩いていると、「寒いからおらちに入れ」と声を掛けてくれた—。「芋井はそういう地域。この絆を大事にしたい」

蔵楽亭水上の玄関口で今後のビジョンを話す飯塚さん(左)と小林さん

 民泊を通じて移住者を増やし、古民家を活用して、将来的には6次産業につなげていきたいという。「どういう活用のかたちがいいのか、やってみないと分からないが、交流がないと人は来ない。料理教室や食事会などみんなの集まれる場所にしたい」と小林さん。

 1棟貸しで宿泊料は5人5万円〜。10人まで宿泊可。4月中に民泊紹介サイト「Airbnb(エアビーアンドビー)」に登録し、予約の受け付けを始める予定だ。

 (問)ログ飯綱☎︎239・2555

 記事・写真 松井明子


2024年4月20日フロント


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