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県獣・カモシカ
冬に生えてくる「下毛」 死因で多いのが「雪崩」 野生の知恵を通して天気や防災を考える「生きもの天気図鑑」。今回は長野県の県獣「カモシカ」が主役です。 山岳地帯に生息しているカモシカは、国の特別天然記念物に指定されていて、名前に「シカ」とついていますが、実は牛の仲間です。寒さに強く、その理由が、冬になると生えてくる白く柔らかいモコモコの「下毛」です。この毛は体に密着しているため非常に温かく、カモシカは氷点下の雪山でもじっと耐えて過ごすことができます。 カモシカが冬を乗り切る上で、寒さ以上に恐ろしいものがあります。それが「雪崩」です。少し古い資料になりますが、北陸地方の白山山系に暮らすカモシカの死因を調べたところ、冬から春にかけて最も多かったのが雪崩だったそうです。大雪の後には、雪崩に巻き込まれて川に流されたカモシカの亡きがらが見つかることも多いそうです。 明日から気象の世界では「春」になりますが、私たち人間もまだしばらく雪崩に注意が必要です。 雪崩の多くは、積雪の表面近くにある新しく積もった層だけが崩れる「表層雪崩」です。主に冬に発生し


雪の妖精・シマエナガ
寒い日には着膨れした ころんとした丸い姿に 北海道に生息する小鳥「シマエナガ」をご存じですか。体長は約14センチ、体重はわずか7グラムほどの国内でも最小級の野鳥で、北海道にのみ生息しています。冬になると白い羽毛に覆われることから、「雪の妖精」と呼ばれています。 ただでさえ愛らしいシマエナガですが、寒い日には着膨れしたようなころんとした丸い姿になることがあります。羽毛の間に空気をたっぷりと含ませて体を膨らませ、その空気の層で体温が逃げるのを防いでいるのです。 スズメも同じように冬にふっくらとした姿になることがあり、「ふくらすずめ」と呼ばれ、冬の季語になっています。 さらに、寒さが一段と厳しい夜になると、鳥たちは枝などに集まって身を寄せ合い、互いの体温で寒さをしのぎます。小さな生き物が厳しい冬を乗り切るための知恵です。冬らしい冬となっている今シーズン、彼らも寒さに耐えながら、けなげに生きていることでしょう。 一方、人間は雪や寒さに備えるために、事前に情報を集めることができます。その助けとなるのが、日々の天気予報です。 テレビで初めて天気


冬を乗り切るライチョウの知恵
あまり飛ばずに歩く 休む時は雪の中へ 今年から「気象予報ムシ」は、「いきもの天気図鑑」として新たなスタートを切ります。「いきものの暮らしから天気を学ぶ」というテーマはそのままに、虫だけでなく、さまざまないきものをご紹介していきます。 初回の主役は、長野県の県鳥「ライチョウ」です。 北アルプスなどの高山に暮らすライチョウは、冬が近づくと、別の鳥と言ってもいいほどの衣替えをします。夏は岩や草に似た茶色のまだら模様ですが、雪の季節になると、純白の羽毛に変化します。これは、景色に溶け込んで、キツネやタカなどの天敵から身を守るためです。 寒さを乗り切る知恵も見事です。冬は、エネルギーを節約するため、あまり飛ばずに歩いて移動します。足先まで覆う羽毛は「天然のスノーシュー」となり、雪の上を沈まずに歩ける上、断熱材として体温をしっかりキープしてくれます。休む時は雪の中に潜り、外気の冷たさから身を守ります。雪の中は意外なほど暖かい安息の場なのです。 しかし、そんなライチョウも、いま絶滅の危機にあります。大きな理由の一つが「地球温暖化」です。雪の減少や植生
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