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137 栂池自然園

眼前に迫る白馬三山の雄姿

展望湿原から間近に望む白馬三山。正面に白馬大雪渓

 梅雨入り前の晴れ間を選んで6月上旬の日曜日に、山仲間4人で小谷村の栂池自然園へ出かけた。まだ雪が多く難儀した箇所もあったが、白馬三山を間近に望み、北アルプス北部の雄大な景観に浸ることができた。

 この日は本格シーズン入り前とあって、自然園に達するゴンドラリフトとロープウエーは試験運行。翌週末から通常運行に入る予定だった。

 長野市安茂里支所の駐車場で全員が合流し、7時過ぎに1台の車で出発。中条へ入るトンネルを抜けると、残雪の鹿島槍ケ岳が目に飛び込んできた。小川村から白馬村に入ると、北アの山並みはさらに大きくなり迫力を増す。

雪解けが終わった場所では快適な木道歩きが続く

 道中で立ち寄った場所があり、9時半ごろ栂池高原の駅舎からゴンドラリフトに乗る。終点の栂ノ森駅の先からロープウエーに乗り換え、自然園駅へ。400メートルほど歩くと自然園の入り口だ。

 ビジターセンターの近くには、今季初めて見るシラネアオイの薄紫の花が咲いていた。自生ではなく栽培管理しているものだろう。

 10時に自然園の中へ。最初のミズバショウ湿原は標高1860メートルとあって、まだ小さな花が咲き始めたばかり。見頃は6月下旬から7月上旬で、本州で一番遅咲きのミズバショウという。

 続いてワタスゲ湿原へ。ニッコウキスゲが咲き、ワタスゲの白い綿毛が一面に広がるのは7月末から8月初めのようだ。この辺までは周遊ルートが整備され、快適な木道歩きが楽しめる。

 だが、この先からは雪が多くなり、ルートも自分たちで探しながら歩くしかない。ほぼ中間点の楠川(くすがわ)は、雪崩対策のためか橋桁が外されていた。仕方なく雪解け水が音を立てて流れる中、浅瀬を選んで渡りきる。 

小さな花が咲き始めたばかりのミズバショウ湿原

 そこからは一面の雪。道が分からないままかなり進んでから間違いに気づき、引き返してはルートを探す。そんなことを繰り返しながら、時折現れる木道を頼りに前へ進む。やがて浮島湿原やモウセン池を経て、高台にある展望湿原に。

 先に着いた仲間から「すごいぞー」と歓声が上がる。それもそのはず。眼前に白馬岳、杓子岳、白馬鑓ケ岳が間近に迫り、正面には白馬大雪渓がくっきり。

 目を右側に転じると、小蓮華山から白馬乗鞍岳へ、なだらかな稜線が続く。岩肌の黒と残雪の白とのコントラストが美しい。ぜいたくな景観を楽しみながら、昼食を取る。

 風が強くなってきたので引き上げ開始。来たコースとは逆のルートを進む途中、また道に迷う。雪解けが進んでいるため、ズボッと太ももまで雪を踏み抜くことも。何とか木道を探し出し、無事に戻ることができた。

 帰路は訪れる予定だった神ノ田圃は割愛し、再びロープウエーとゴンドラを乗り継いで下山。麓で紹介してもらった白馬村の美人の湯で汗を流した。

 横内房寿


2023年6月17日号掲載

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