156 東篭ノ登山〜 高峯山
- 6月14日
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花を楽しみ3山を縦走

前日までの雨が上がった6月最初の日曜日、浅間連山の東篭(かご)ノ登(と)山(2227メートル)から水ノ塔(と)山(2202メートル)、高峯山(2106メートル)の3山を縦走した。
ガスで眺望はいまひとつだったが、途中でピンクのコイワカガミや白いツガザクラなど多くの花に出合った。中でも赤からピンク、そして白へ移り変わるアズマシャクナゲの美しさに魅了された。
山仲間3人が車2台で7時半過ぎに長野インターを出発。上信越道を小諸インターで降り、浅間サンラインからチェリーパークラインに入り、高峰高原へ向かう。
下山口となる車坂峠に1台を置き、もう1台に3人が乗って湯ノ丸高峰林道で池の平自然園駐車場へ。9時10分に向かいの登山口から東篭ノ登山に登り始める。
うっそうとした樹林の中を進むと、林床にびっしりと小さなマイヅルソウが群生している。真っすぐに伸びる植林されたカラマツと違い、ここのは太く曲がりくねった枝を張る天然カラマツの古木だ。

樹林帯を抜けるとガレ場となる。急な岩場を登り詰めると、東篭ノ登山の山頂だ。前回2007年に登った時は、南側の八ケ岳から北側の根子岳・四阿山まで360度の展望だったが、今回は何も見えない。
岩陰で休んだ後、次の水ノ塔山へ向かう。快適な稜線歩きだが、南側は「赤ゾレ」と呼ぶ崩落地だ。赤茶色の岩肌がむき出しになった崖地が続く。山頂直下の日陰の巻き道には氷の塊が残っていた。
樹林を抜けると、岩だらけの水ノ塔山の山頂部に出る。ここも長野県側は180度のパノラマが広がるはず。前回は富士山まで見えた。今回は次第にガスが消え、近くの高峯山は見えるようになった。

下りは急な岩場から始まる。転落しないように気を配りながら、一歩一歩足を降ろす場所を探す。傾斜が緩やかになると火山岩の大岩が現れ、足元にはコークスのような真っ黒な石も。
下山口の高峰温泉前のベンチで昼食にしようとしたが、風が強い。少し先の高峯山登山口を入った所で食べる。付近で見かけたアズマシャクナゲは花数も多く、この日一番の見事さだった。
シャクナゲを見ながら樹林の中を登って行くと、車坂峠からの登山道と合流。ここからは緩やかな稜線歩きだ。しばらく進むと、道をふさぐ大岩が現れる。

その先の岩場に高峰神社の祠(ほこら)があり、脇には鉄剣が立っている。天井部分の岩の上に登ると、佐久平が一望だ。やっと天気が良くなってきた。
帰路は分岐から車坂峠へ下り、置いてあった車に乗って池の平の駐車場へ。そのまま湯ノ丸方面へ進み、地蔵峠を下って東部湯ノ丸インターから長野へ。
(横内房寿)
2025年6月14日号掲載