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PLAY!〜勝つとか負けるとかは、どーでもよくて〜

=2時間2分

長野千石劇場(☎︎226・7665)で3月8日(金)から公開

(C)2023映画『PLAY! 〜勝つとか負けるとかは、どーでもよくて〜』製作委員会

eスポーツにかける 高校生3人組の結束

 コンピューターゲームなどの腕を競う「eスポーツ」。今やIOC(国際オリンピック委員会)主催の国際大会が開かれるほど、人気が高まっている。「PLAY!〜勝つとか負けるとかは、どーでもよくて〜」は、実在の高校生たちをモデルに、にわかチームを結成し、eスポーツの全国大会を目指す若者を描いた青春映画だ。

 徳島県の高等専門学校に通う達郎(鈴鹿央士)は、成績優秀だが冷めた授業態度でどこか浮いている。オンラインゲームの世界では天才ゲーマーとして知られ、「全国高校eスポーツ大会」を目指すが、応募資格は同じ高校の3人編成のため、校内に勧誘ポスターを貼り募集する。

 参加を申し出たのは金髪にピアスという一見不良に見える翔太(奥平大兼)。やる気満々なもののゲーム初心者だ。もう一人は、ネット動画オタクの亘(小倉史也)だった。同じ学校に通っているのにオンラインでしか交流せず、息が合わない3人だが、予選を勝ち抜く中で、次第に距離を縮めてゆく。

 彼らがプレーするのはカーレースとサッカーを融合させた「ロケットリーグ」という新しいゲーム。プレイヤーの集中力と勘、腕がものをいうスピードと迫力満点のゲームだ。実際のエキスパートが担当した、スクリーンに繰り広げられるバトルシーンも見どころだ。

 3人のチーム名は「アンダードッグス」。「かませ犬」とか「負け犬」という意味。互いに無関心だった3人が、チームとして結束してゆく姿は、まさに王道の青春映画だ。

 監督は塩尻市出身の古厩(ふるまや)智之監督。「まぶだち」(2001年)、同じく高専生たちが主役の「ロボコン」(03年)など、青春映画の名手だ。なぜ彼らが友人や家族から孤立し、ゲームやネットの世界に没頭するのか。今時の若者が抱える挫折や苦悩、葛藤が見えてくる。

 コンピューターゲームは果たしてスポーツなのだろうか。コンピューターゲームに疎い世代の筆者には、映画を見るまで不可解なことがあったが、観戦者たちの声援と、若者たちの熱い姿に「eスポーツ」と呼ぶ理由と魅力が見えてきた。 

 日本映画ペンクラブ会員、ライター


2024年02月24日号掲載

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