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「高遠藩の遺産」展

県立歴史館で開催中

「高藩探勝」(上巻)の一部分「桜馬場春駒」(伊那市立高遠町歴史博物館蔵)。この桜が後に高遠城跡に移植されたと伝わる

 県立歴史館(千曲市)は、冬季企画展「高遠藩の遺産—最後の藩主が残したもの」を開催しています。高遠藩の最後の藩主内藤頼直(1840〜79年)が残した物や、頼直が開いた藩校「進徳館」から輩出した人材を紹介します。

 高遠藩は現在の伊那市高遠にありました。頼直は廃藩置県後に高遠を離れ、東京に移住しました。

 展示資料のうち、「星野蔀(しとみ)宛内藤従五位書状」は、高遠を離れる頼直が進徳館の教師だった旧藩士に宛てて送った礼状。旧藩士の子孫宅に大切に保管されてきたといいます。

 ほかに、高遠城内の稲荷社の管理を担当していた旧藩民に下賜した獅子頭や鈴、藩主が江戸時代の藩内の風景を描かせた3巻からなる絵巻「高藩探勝」などの資料を展示します。

 2月26日(日)まで。月曜日と同24日(金)は休館。同館は「残された物から、激動の時代を生きた人々の思いを感じ取ってほしい」と話しています。

 関連の講座「厩稲荷の奉納品」(宮田村教委・小池勝典さん)が2月18日(土)13時半から14時45分、同館講堂で開かれます。申し込み先着80人。講座券(300円)が必要。

 期間中、歴史的水害史料活用研究会の展示「千曲川・梓川はこう変わった—江戸・大正の絵図地図が伝える」が同時開催されています。

 (問)同館☎︎274・2000


2023年2月4日号掲載

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