雨に強いチョウ

その秘密は羽の鱗粉 驚きの雨を弾く強さ

 雨の日は外出が億劫になりますが、昆虫も雨が降ると葉の裏などにじっと身を潜めます。中には雨にぬれても平気な虫もいて、チョウもその一つです。

 なぜチョウは雨に強いのか。その秘密は羽についている「鱗粉」にあります。チョウを触ったとき、手に粉がついた経験のある方も多いのではないでしょうか。それが鱗粉です。魚の鱗のように重なり合ってついていて、これが雨を弾いてくれます。

 驚くのが鱗粉の想像以上の強さです。チョウの中には海を越えて何千キロと移動するものもいますが、一説には飛び続けて疲れた時にわざと海に落ち、浮かびながら休むことがあるそうです。そしてこれ以上水にぬれたら羽が重くなり飛べなくなるというところで、海から出て飛んでいくといわれています。

 長野で最も雨が降るのは6月下旬から7月中旬までの1カ月間で、年間降水量の2割近い雨が降り、災害の危険性が高まります。

 雨に強く空を自由に動き回るチョウと違って、人間は住む場所によって災害に遭うリスクが大きく変わります。

 どんなリスクがあるかを知る手段の一つが「ハザードマップ」です。ハザードマップには「洪水」と「土砂災害」の2種類があり、危険な場所は色分けされています。そして、過去の大雨災害のほとんどがハザードマップで危険性が高いとされる場所で起きています。 ただし、ハザードマップで色が塗られていない所が安全かといえば、そうではありません。例えば、洪水浸水想定区域は大きな河川によるものが中心で、中小河川では地形的に危険性があっても、マップ上には何も描かれないことがあります。

 土砂災害警戒区域も同じで、地形的に土砂災害が起こりうる場所でも、住家がなければマップ上に描かれません。

 ハザードマップだけでなく、天気予報や行政からの避難情報も参考にしながら、梅雨後半も気をつけて過ごしてください。

気象予報士・防災士


2022年6月25日号掲載