長野高校弓道班 8月6〜9日の全国高校総体(徳島市)初のアベック出場へ 

男子班長「やってやるぞ」と闘志 女子班長「強みを生かして上へ」

真剣な表情で練習する女子選手。足元の床は、塗料が剥げて白くなるほど年季が入っている

 長野高校弓道班が、8月6日(土)〜9日(火)に徳島市で行われる全国高校総体(インターハイ)の男子・女子団体戦と男子個人戦に出場する。同高弓道班が団体戦でインターハイに出場するのは、女子が初めて、男子は30年ぶり2回目の快挙。「同じ学校の男女が共に県代表で出場するのは珍しい」(長野市弓道連盟・辰野正雄理事長)といい、選手たちは大舞台に向けて練習に汗を流している。

 6月4・5日に、長野市内で行われた県高校総体でそれぞれ優勝し、インターハイの出場切符を手にした。

 女子は、同団体決勝で「競射」という延長戦までもつれたが、9—7の大接戦で制した。女子班長の市川和花奈さん(3年)は、「インターハイは緊張すると思うが、じっくり考えて弓を引くという自分たちの強みを生かして上を目指したい」と抱負を語る。

 男子は昨年10月の県高校新人大会団体でも優勝し、続く全国大会でベスト16まで勝ち進んだ実力を持つ。県高校総体個人戦でも優勝した男子班長の目黒陽太郎さん(同)は、「高校最後の試合。団体・個人共にやってやるぞ、という気持ちです」と静かに闘志を燃やす。

 新型コロナウイルス感染防止のため休校や班活動の中止が続いた時期は、スマートフォンを活用。自分の射形を撮影した動画をLINE(ライン)に上げて、班員同士で気付いた点を指摘し合うなどして各自が自宅での練習を続けた。


長野高校弓道班の班員ら

 同校弓道班の顧問は、男女共に指導歴が30年近いベテラン教師が務める。「どんな状況でも落ち着いていられるのが持ち味」(神津明男・男子監督)、「一人がずばぬけているのではなく全員が当てられる。抜群の安定感がある」(八角裕之・女子監督)と、教え子たちに太鼓判を押す。

 集中力や精神力を育むといわれる弓道。目黒さんは「勉強と練習の両立は大変だが、班員はみんな集中力・精神力共に高い。それを実生活でも生かせていると思います」と胸を張る。

 6月半ば、同校内にある弓道場では、インターハイに出場する選手たちが5人ずつ、横一列に並んで試合形式の練習を行っていた。

 凜(りん)としたたたずまいの選手たちが放つ矢が的を射抜くたび、練習を見守る後輩たちから「よおしっ!」と、大きな掛け声が上がる。「一射一射、美しさを追求しながら集中力を高めて奮闘する先輩の姿は、自分の憧れ」と1年生の宮島優太さん。選手たちは、後輩らの声援を背に「精いっぱい自分たちの力を出し切ってきたい」(市川さん)と躍進を誓っている。

 記事・写真 村沢由佳

 

【メモ】

 長野市弓道連盟によると、本年度は市内の3中学校と15高校(539人)が加盟。大学生・社会人も85人ほどが活動している。ここ数年、市内の競技人口はほぼ横ばいで、同連盟は毎年5〜7月に「初心者弓道教室」を開催するなど、競技人口の拡大に取り組んでいる。


2022年7月9日号フロント