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長野日大高生がお菓子開発

リンゴパンケーキどらやき 飯綱町の菓子店協力

開発商品発表会で商品を手にする滝沢雛音さん(左)と櫻井奏碧さん(右)

校内の「コンビニ」でも販売へ

 長野日大高校の探究創造学科1期生の3年生が、飯綱町の菓子店「明月堂」の協力を得て開発した「りんごパンケーキどらやき」が完成した。入学時から取り組んでいる「お土産開発プロジェクト」の一環で、商品は来年1月以降、同校と明月堂で販売する予定。同校ではコンビニ部のプロジェクトも昨年からスタートし、校内での販売体制も整えている。


 お土産開発プロジェクトは、教員の「学校独自のお土産があったらいいな」というつぶやきから課題を設定し始まった。


 生徒らは五つのチームを組み、ブランディングの専門家の授業を受け、商品開発のステップなどを学んだ。コンセプトの立案や、善光寺の仲見世(なかみせ)通りから長野駅方面を歩き、土産物品の売れ筋や市場の動向などを調査。ネーミングやパッケージ、材料の選定まで生徒主体で進めていった。


商品の現物が届き、記念撮影をする様子(提供=長野日大高校)

 課題や問題に対する解決法や、地域社会への貢献、情報収集や分析方法などを学び、商品開発のコンセプトを大切にして進めていった。 


 リーダーの寺田悠人さんは「売れているお土産品のクオリティーが高く、自分たちがそこまでもっていけるか心配だった」と話す。


 これまで考えてきたアイデアを具現化していく過程では試作品の提案会を実施。明月堂のパティシエを招き、提案と実食を行い、改善点を検討し試作を繰り返した。校長や教頭、家庭科教諭を審査員とする最終提案会で、タルトや大福など各チームの商品案の中「りんごパンケーキどらやき」を提案したチームが採用された。コンセプトは「あしたからだいえっと」。今日一日だけはリラックスしてぜいたくをしてほしい—という思いが込められているという。チームの清水優斗さんは「日々の疲れを忘れて、食べたい物を食べてリラックスしてほしい」と話す。


 材料には、香りが良く疲労回復やリラックス効果が期待できる蜂蜜やレモン果汁、地元産のリンゴを使用。ふわふわの生地や片手で食べられる形状など、工夫の詰まった商品が完成した。


お土産のブランディングの特別授業の様子(同)

 一方、コンビニ部のプロジェクトも、生徒主体で昨年の2学期の始業式にメンバーを募り35人のメンバーが集まった。店舗は、山崎製パン(東京都)が展開する小売店「ヤマザキショップ」とし、生徒らは購買部の一環でコンビニエンスストア運営に当たる。店舗名やデザイン、マーケティング、運営方法などをメンバーが検討を重ねている。


 コンビニ経営はオーナー主体でなく、生徒主体で運営する珍しい運営方法だ。キャリア教育としての一環で、山崎製パン側も注目している。


 販売する商品としては山崎製パンの商品を含め、地元の特産品、探究創造学科の生徒が開発した「りんごパンケーキどらやき」もこの校内のコンビニで販売する予定だ。


 同校内のコンビニは4月までには開業の予定で3学期にプレオープンする予定。コンビニにはカフェスペースの併設も計画している。


 詳細については同校ホームページで。https://www.nagano-nichidai.ed.jp/

 (問)同校☎︎243・1079


記事・写真 児玉望


2024年12月21日号フロント

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