長野女子高校インターアクトクラブ

育てた米からオリジナル米菓子開発

米を作り、「米PUFF」の製品開発、販売までを行ったインターアクトクラブの5人
活動褒められ「やってきてよかった」

三輪地区のイベントで完売

 「昔は一面の田んぼだった三輪の人たちに、三輪で育てた米を味わってほしい」—。長野女子高校(三輪)インターアクトクラブに所属する1・2年生の5人が、自分たちで育て、収穫した米を使ってオリジナルの米菓子を開発し、このほど同地区のイベントで初めて販売した。

 同クラブは社会福祉や国際交流の活動を展開。2019年から取り組むもう一つの活動が「三輪たんぼ保存プロジェクト」だ。

 三輪はかつて、古代に開削された条里制の地割りが残る水田地帯で、「三輪田んぼ」と呼ばれていた。しかし戦後に宅地化が進み、現在、三輪に田は1枚が残るのみという。保存プロジェクトは、三輪の水田を地域の宝として未来に残していこう—と、学校駐車場の一角に「三輪たんぼ」と名付けた10平方メートルほどの水田を造り、生徒が稲作に取り組んでいる。


収穫間近の「三輪たんぼ」=9月12日

 毎年約3キロの米を収穫。秋祭りで地域の人々に食べてもらう構想だったが、新型コロナの影響で昨年まで3年間、その機会をつくれなかった。

 今年度は感染対策が取れる加工品作りに挑戦することにし、昨年収穫した米で春から製品開発をスタート。収穫量の少なさからせんべいにするのは難しく、育てたコシヒカリは米粉に加工するのにも向かないことが分かって一時は諦めかけたが、ソバの実をポン菓子に加工している信陽食品(北条町)の協力を得られることになった。試作品を基に味付けや揚げ油の量を改良し、オリジナルの「米PUFF」が完成。7月の文化祭で校内向けに販売した。


三輪地区の「ひまわり広場」(同地区住民自治協議会主催)で販売する生徒たち=10月23日

 製品開発と並行して、6月に田植えをし、夏の間、草取りや鳥よけネットの設置、水量の調節などをして稲を実らせた。9月、排水設備がないため紙コップで水をかき出して田の水抜きをし、鎌で稲刈り。髪をとくくしで穂を1本ずつ脱穀し、3キロの米になった。

 新米をすぐに「米PUFF」に加工し、10月下旬、生徒自身が地域住民に販売。保存プロジェクトや稲作を紹介するパネルも置いた。住民からは「これを自分たちで作ったの?」「すごいね」「三輪に田んぼがあったんだね」と声を掛けられた。用意した100袋は2時間で完売した。

米を膨らませてサクサクとした食感の菓子にした「米PUFF」。あまからしょうゆ味とチーズ味の2種類

 「活動を褒めてもらえて、やってきてよかったと思った」と2年生の部長、藤沢柚愛(ゆずあ)さん(17)。顧問の望月誠教頭(37)は「苦労して育て、地域の人に喜んでもらえたことは、生徒にとっていい経験になったはず」と話した。

 生徒たちは「今度は甘い味のものも作りたい」と、来年に向けて早くも構想を描き始めている。

記事 竹内大介


2022年11月5日号フロント