足立区立郷土博物館所蔵
- 6月7日
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浮世絵の名品展 北斎館 4期に分けて計243点

小布施町の北斎館は「知られざる秀逸コレクション 東京・足立区立郷土博物館所蔵浮世絵名品展」を開いています。
1986年開館の足立区立郷土博物館は、実業家松方三郎(1899〜1973年)の浮世絵コレクション413点を中核に、全体では1200点の浮世絵を収蔵しています。その特徴は、18世紀前・中期の浮世絵から昭和前期の新版画までを年代、ジャンル共に幅広く網羅する内容といいます。
今回は浮世絵の初期から近代までを4期に分けて、1カ月ずつ作品を総入れ替えして計243点を展示紹介します。第1期=6月22日(日)まで=は「初期から歌麿まで」。第2期=6月28日(土)〜7月27日(日)=は「栄之・北斎・英泉」。第3期=8月2日(土)〜31日(日)=は「歌川派の全盛」。第4期=9月6日(土)〜10月5日(日)=は「明治から昭和へ」。
第1期展では、初期浮世絵を代表する絵師の一人で、版元としても活動した奥村政信から、美人画の名手として名をはせた喜多川歌麿とその門人らまで、絵師21人の作品計61点を版元の名前と共に展示紹介しています。
錦絵の創始者として知られる鈴木春信は7点が展示され、細身でかれんな春信美人画を間近にできます。春信風の美人画を多数手がけた磯田湖龍斎は11点を紹介。吉原の花魁(おいらん)を華麗な着物姿とともに描いた代表作「雛形若菜の初模様」シリーズ作品も並びます。
喜多川歌麿では、背景の夜景の描写が美しい三枚続きの美人風俗画「隅田川舟遊夜景」が目を引きます。
「足立区立郷土博物館の浮世絵史を網羅した秀逸コレクションをじっくり楽しんで」と同館。
会期中、7月20日(日)13時半から足立区立郷土博物館学芸員小林優さんの特別講演会があります。聴講無料、入館料は必要。
開館時間は9時から17時。入館料は大人1500円、大学・高校生700円、小中学生500円。小学生未満無料。
(問)北斎館☎︎247・5206
2025年6月7日号掲載