被災した文化財の保全に関心を

取り組みと成果紹介 27日まで 市立博物館で

被災した古文書にどんな処置を施しているかを道具と共に紹介

 長野市立博物館(小島田町)は、冬の企画展「地域の宝を救え! 今も続くレスキュー活動〜陸前高田、そして、長野」を3月27日(日)まで開催しています。

 2019年10月の台風19号による水害では、市内の多くの古文書などの歴史的資料が水没する被害を受けました。同館では、ボランティアを中心に被災した文化財の保全活動を行っています。展示ではその活動内容や、資料の保全を通じて明らかになった歴史的事実などを紹介しています。

 古文書の保全作業の展示では、かびの発生を防ぐために資料を冷凍し、乾燥させた後、ページを1枚ずつ剥がし、汚れを取ったり、しわを伸ばしたりして劣化を防ぐ作業を紹介。作業の様子を写した写真や使う道具、処理でよみがえった絵図や文書などの資料を展示しています。同様に、泥をかぶった掛け軸やびょうぶなどをどう保全しているかを紹介しています。

 今回被災して修復した資料を通じて、1949年のキティ台風に伴う水害の後、長沼地区の住民が救護用の舟の配備を決めたり、水防計画を作ったりしたことが分かりました。こうした事実も紹介しています。

 このほか、東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市の博物館資料も13日(日)まで展示。津波を受けて止まった時計などの被災資料と、劣化を止める処置をした資料などを紹介しています。

 同館は「被災した資料を保全するこうした作業が行われていることを知ってほしい」と話しています。

 休館は14日(月)と22日(火)。入館料は一般300円、高校生150円、小中学生100円(土曜日は小中学生無料)。

 (問)同館☎︎284・9011


2022年3月12日号掲載