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「街の空き家を継承してほしい」 + 「建物で新たに事業を始めたい」  「縁結び」支援します

「まちの家守事業」スタート 西後町の「アールデポ」 8月から

アールデポで、関係者向けに行われた「まちの家守事業」の説明会
街づくりに関心のある企業と共に ワークショップで事業化の順序体験

 古材販売やカフェなどを運営する会社「R—DEPOT(アールデポ)」(西後町)は、街にある空き家を承継してほしい所有者と、建物で新たに事業を始めたい人との「縁結び」のサポートを狙いとした「まちの家守(やもり)事業」を8月から始める。貸し手と借り手だけでなく、街づくりに関心のある企業なども巻き込み、建物や地域の価値を高め、面白くしていこうという取り組みだ。

 8月中に開設する予定の同社ウェブサイトの「まちの掲示板」に、創業希望者が始めたい事業内容を写真、プロフィールとともに掲載。引き継いでほしい建物の情報はアールデポが集め、所有者の思いなどと併せて掲載する。

 まちの家守事業のもう一つの柱は、掲示板に掲載された事業と物件をどうマッチングさせ、事業化のシミュレーションをどう組み立てていくかを行うワークショップの開催だ。事業を始めたい人、建築・設計の専門家、デザイナー、経営コンサルタントなどが毎月第3週の水曜日から土曜日の午後、アールデポ2階に集まって行う。オブザーバーとしての一般参加もできる。

 ワークショップでは、掲載物件の中から毎月一つを選び、建物の現地調査から、基本設計、マーケティング、デザインの検討など事業化の順序を一通り参加者全員で体験。練り上げた事業計画は建物の貸し手などにプレゼンテーションする。

 掲示板への掲載やワークショップ参加は無料。運営費は家守事業の趣旨に賛同する企業などが応援したい事業ごとに負担する一口15万円のスポンサー料で賄う。

 社長の倉石智典さん(50)は「大切にされてきた建物・風景を、街の皆さんが役割分担して支援し、引き継いでいくのが家守事業の目的。多くの人に参加してほしい」と呼び掛けている。

 (問) 同社☎︎219・2280、(メール)info@r-depot.com

 記事・写真 中田寿寛


2023年7月29日号フロント

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