落語 邦楽 日本舞踊 男性3人がコラボ「三人の和芸」公演

5月15日 市芸術館

公演に向けて稽古をする舞踊の松賀藤典さん(右)、落語の快楽亭狂志さん(左)、箏・三味線の竹内敏大さん(奥)
御開帳に合わせ「お血脈」

 生の三味線の出ばやしで落語が始まる。話の合間に箏や三味線、歌、日本舞踊が入る—。長野市内の舞踊家、落語家、邦楽演奏家の3人の男性が「三人の和芸」と題して、これまでにない新しい舞台をつくる挑戦を始めた。5月15日(日)に市芸術館で開く第2回公演では、善光寺御開帳に合わせて落語「お血脈(けちみゃく)」を基にした独自の舞台を上演。善光寺を歌い込んだ民謡「信濃よいとこ」や邦楽の替え歌が歌われ、舞踊が繰り広げられる。

 出演は、日本舞踊松賀流師範の松賀藤典さん(60)、落語家の快楽亭狂志さん(60)、三味線奏者で生田流箏曲師範の竹内敏大さん(45)。昨年、松賀さんが旧知の狂志さんと竹内さんを引き合わせて3人のコラボを提案。「和の舞台の楽しさや魅力、約束事を多くの人に知ってほしい」との松賀さんの思いに2人も共感し、長野で定期的に公演を開いていくことを決めた。日本の伝統芸能の格好良さ、面白さを男の芸で伝えよう—という考えでも意気投合した。

 昨年11月の初公演は80人の集客目標に150人が集まった。源平合戦を題材にした地歌・舞踊の「八島」に狂志さんの創作落語を組み入れて上演。「面白かった」「またやってほしい」など来場者に好評だった。伝統芸能の舞台づくりに詳しく、裏方を務めた西田淳也さん(46)は「(落語と舞踊と邦楽を組み合わせた)こういう舞台は聞いたことがない。面白いことをしている」と話す。

 「お血脈」は、地獄が廃れてしまい、困った閻魔大王が「地獄に堕ちる者がいなくなったのは、善光寺でお血脈(御印文)を受けて皆が極楽へ行ってしまうせいだ。盗んでこい」と石川五右衛門を善光寺に遣わす—というあらすじ。竹内さんは「三つの芸の絡み合いを味わってもらいたい」。狂志さんは「お客さんも一緒に手拍子などで楽しんでほしい」。松賀さんは「物語を作っていく過程が楽しい。演者であるわれわれがわくわくしている」と話す。

 「3人での舞台のアイデアはどんどん湧いてくる。希望を高く掲げて続けていきたい」と松賀さん。男たちの舞台が門前町の文化に新しい風を吹かせ始めている。

 

 [第2回三人の和芸 〜日本一の門前町大縁日門前フリンジ]

 5月15日(日)13時から、長野市芸術館アクトスペースで。

 前半は落語「紙屑屋」(快楽亭狂志さん)、舞踊「猩々」(松賀藤典さん)、箏曲「みだれ」(竹内敏大さん)、後半は落語・邦楽・舞踊コラボレーション「お血脈」。

 入場料3000円。チケット販売は市芸術館チケットセンターで。

 (問)日本クラフト企画☎︎090 ・3333・2366

 記事・写真 竹内章世


2022年4月2日号フロント