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経験生かし地域を盛り上げたい

故郷で新スタート元タカラジェンヌ 朱紫令真さん

歌のプレゼントとして、ステージで「タカラヅカフォーエバー」を歌う朱紫さん

 宝塚歌劇団星組の男役として活躍し、昨年4月に退団、故郷で人生の新たなスタートを切った朱紫令真(あかしれいま)さん(29)。生まれ育った篠ノ井地区の住民自治協議会などがこのほど開いたイベントで、憧れのタカラジェンヌになる夢をかなえ、そこでどんな経験をしてきたのか、さらに長野を拠点とした今後の活動への意気込みを語った。

 市篠ノ井交流センターで開かれた第12回いきいきフォーラムで話したテーマは「夢の実現〜家族の支えと感謝の心」。幼少期は「歌って踊ることが大好き。おっちょこちょいでけがが絶えない子どもだった」と振り返り、5歳から15歳までオリンピック選手を目指して競技エアロビックに打ち込んできた。小学4年生の頃、子ども時代で一番つらかった「いじめ」から立ち直る体験を通して「自分の人生を切り開く力がついた」と感じた。

 宝塚との出会いは、高校受験で競技エアロビックを引退した中学3年の秋。喪失感から勉強も手につかないでいた朱紫さんを、母がホクト文化ホールであった宝塚歌劇団星組の公演に連れ出してくれた。「衝撃的に華やかな世界。何より舞台に立つタカラジェンヌ一人一人が輝く姿に胸を打たれた」。この時「いつか私もあの舞台に立ちたい」と強く思い、受験を決めた。

 声楽とクラシックバレエを習い、東京の予備校へも通ったが、最初のチャレンジは失敗。屋代高校に進学後も諦めきれず、2年生の時、「最後」と挑んだ3回目の受験で23倍の難関を突破して合格した。それが「生きてきた17年間の中で一番うれしい瞬間でもあり、夢へのスタートラインに立った瞬間でもあった」。

 宝塚音楽学校で2年間、実技をとことん学んだ後、2014年宝塚歌劇団100期生として入団。100周年記念公演で初舞台を踏み、星組に配属された。

 タカラジェンヌとして10年間。「プロフェッショナル」とは「求められた以上のものを提示すること」であり、「チームワーク」とは「チーム全員が対等であること」と考えて過ごしてきた。「宝塚時代、大変なことはたくさんあったけれど、辞めたいと思ったことはなかった。心の底から宝塚に満足したと思えた時に退団しようと決めていた」

 信州では「子どもたちに夢を与えられるような存在に」という目標を掲げ、「宝塚での経験を生かして、みんなに喜ばれる活動で地域を盛り上げていきたい」と笑顔で結んだ。

 記事・写真 中村英美


2024年3月2日フロント


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