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「祖父・川端龍子と孫・岡信孝」展

須坂クラシック美術館などで開催中

龍子が岡さんの初節句に贈った「金鱗図」と岡さん

 日本画家川端龍子(1885〜1966年)と、龍子の孫の日本画家岡信孝さん(91)=横浜市=の作品を合わせて展示する特別展「祖父龍子〜川端龍子と岡信孝」が、須坂市の須坂クラシック美術館と旧小田切家住宅で開かれています。

 須坂クラシック美術館は1995年、岡さんから約2000点の古民芸コレクションの寄贈を受けて開館。2017年には岡さんの作品を中心に紹介する記念展示室が設けられました。岡さんの母は、龍子の長女。岡さんは龍子にとっての初孫で、18歳から龍子が亡くなる34歳まで、龍子の下で日本画を学びました。

 龍子と岡さんの作品を併せて展示するのは今回が初めて。岡さんが、80歳で亡くなった龍子の年を超えたことから、「祖父ももう一緒に飾ることを許してくれるだろう」と、大田区立龍子記念館の協力を得て実現しました。

 両会場を合わせた展示数は100点。このうちクラシック美術館では61点を展示紹介しています。

 記念展示室には、龍子から「日本人の心である富士山はある年齢まで描いてはならない」と禁止された岡さんが、80代になって描き始めた富士山の6曲1隻の屏風と、龍子72歳の作品「影富士」が隣り合わせで並びます。

 学芸員の広田華子さん(37)は「龍子は文化勲章を受章した大家として知られるけれど、ここでは一人の優しいおじいちゃんとしての龍子を、作品を見て感じてもらえたらうれしい」と話していました。

 11月8日(水)まで開催。須坂クラシック美術館の開館時間は9時から17時。木曜休館。入館料は一般500円(旧小田切家住宅との共通券は800円)。高校生以下と18歳未満無料。

 (問)同館☎︎246・6474


2023年10月14日号掲載

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