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生まれつき左手が不自由な「バイオリン弾き」牧美花さんの半生を描く

劇空間夢幻工房・制作

稽古をする牧さん(右端)、青木さん(左端)らキャスト
3月26日 市芸術館でミュージカル公演

 ミュージカル公演「チュイチュイ 左手のバイオリン弾き〜鈴木鎮一先生への感謝を込めて」が1月から3月に県内4会場で行われる。生まれつき左手が不自由で、普通とは逆に右手にバイオリン、左手に弓を持って演奏する長野市出身・在住のバイオリンパフォーマー牧美花さん(50)の半生を描く。

 主催・制作はNPO法人劇空間夢幻工房(長野市)。牧さんは15年ほど前に公募市民の一人として夢幻工房の演劇に参加したのをきっかけに、役者や演奏者として出演し、現在は法人理事でもある。今回、理事長で脚本家・演出家の青木由里さん(61)が、仲間の牧さんを舞台作品にした。

 物語は、幼い牧さんが家族の愛と、バイオリンの師であるスズキ・メソード(才能教育研究会)創始者の鈴木鎮一さん(1898〜1998年)の教えを受けて成長し、演奏家になるまでを描く。舞台は生演奏、歌、ダンス、身体表現を織り交ぜながら進行する。

 役者は、子ども時代の牧さん役など3人。青木さんも牧さんの母・豊子さん役で演じる。出演者は皆、牧さんにバイオリンを習って臨む。

 舞台には牧さん自身も立つ。ストーリーテラーとして自らの人生の場面を語り、バイオリンを演奏し、歌を歌う。物語のモデル本人がステージ上にいる珍しい舞台だ。

 牧さんは「自分が経験してきたことだけれど、誰かの人生を見ているような不思議な感じ」と言いつつも、ミュージカルになったことを「鈴木先生との出会いが自分の人生の救いになった。その先生の愛情の深さや教えの素晴らしさを伝えるのに、これ以上の方法はない」と喜ぶ。

 青木さんは今回の脚本を書く中で、鈴木さんの教育理念に感銘を受け、乳幼児向けの才能開花講座を昨年10月から開いて子育て支援に取り組む。ミュージカルにも子育てへの思いを込め、「小さな子どもにも理解できるように、分かりやすく仕立てた。師弟愛や親子愛を描く作品。親子で見て、物語について対話してほしい」と話している。

 記事・写真 竹内大介

 

◆「チュイチュイ 左手のバイオリン弾き〜鈴木鎮一先生への感謝を込めて」

長野公演は3月26日(日)11:00と16:00から、長野市芸術館アクトスペースで。入場料は一般2500円(当日3000円)、高校生以下1500円(同2000円)、親子ペア3000円(同4000円)。3歳以下の膝上鑑賞は無料。チケットは同館チケットセンターで販売。

安曇野公演:1月21日(土)・22日(日) 豊科公民館

伊 那 公 演:2月26日(日) ニシザワいなっせホール

飯 山 公 演:3月12日(日) 飯山市文化交流館

 (問)NPO法人劇空間夢幻工房事務局☎︎284・6430


2023年1月14日号掲載

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