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現役の里親の話を聴く催し、2月の「里親カフェ」参加者募集

専門相談員が啓発活動

昨年9月に篠ノ井で開いた里親カフェ。里親支援専門相談員との対談形式で、2人の現役里親に経験を聞いた(写真の一部を加工しています)
里親の下で子どもたちが安心して暮らせるように

 さまざまな事情で親と一緒に暮らせず、里親の家庭で生活する子どもがいる。里親の下で子どもたちが安心して暮らせるようにするための活動に、北信地域に5人いる「里親支援専門相談員」が取り組んでいる。

 親と暮らせない子どもが生活する場所には、児童養護施設や里親家庭などがある。国などは、家庭的な環境の里親の下で暮らす子どもを増やす方針。要保護児童のうち里親家庭で暮らす子どもの割合は22.8%(2021年)で、11年の12.0%から10ポイント以上高くなっている。

 子どもの養育は、県の児童相談所が、研修を受けて登録された里親に委託する。長野市内では35世帯が里親に登録し、そのうち11世帯で16人の子どもが生活(22年8月現在)。子どもがそれぞれの条件に合った里親の下で幸せに暮らすためには、登録世帯は多いほどよく、いかに増やすかが課題となっている。

 「里親支援専門相談員」は児童養護施設などに配置され、地域の里親の悩みを聞くなど伴走者として里親を支援したり、里親制度を社会に広め、里親のなり手を増やす活動に取り組んだりしている。

 北信地域の専門相談員は19年、連絡会をつくって共同の活動をスタート。市民向けの里親制度普及啓発活動として、プロスポーツ試合会場でのちらし配布、啓発動画の作成・配信、「里親カフェ」の開催などをしている。

 里親カフェは、リラックスした雰囲気で現役の里親の話を聴く催し。22年度は専門相談員との対談形式に変え、オンライン参加もできるようにするなど、親しみやすさを工夫した。さらに、親子を対象に、キッズヨガやお絵描きなどの体験イベントの最後に里親制度に関するクイズを出す「コラボ里親カフェ」も始めた。2月には本年度6回目の里親カフェ、4回目のコラボ里親カフェを開く予定で、参加者を募っている。

 「里親登録世帯が小学校区に1世帯ずつあるくらいになるのが理想」とメンバーで松代福祉寮の玉井秀樹さん(49)。里親をしていることや、里子として育つことが普通の社会になることを目指し、今後も地道に活動を続けていく考えだ。

 記事 竹内大介

 

県里親支援専門相談員北信地区連絡会が主催する啓発イベント

ようこそ里親カフェ 「里親になりませんか?」

 2月18日(土)14時から16時、千曲市埴生公民館(同市桜堂)で。里親制度の説明や2人の現役里親のトーク、質問タイムなど。オンライン(Zoom)での参加も可能。参加無料。定員は申し込み先着20人。

コラボ里親カフェ 「書道ワークショップ 親子で書く豆色紙×里親のこと」

 2月25日(土)14時から16時、長野市ふれあい福祉センター(緑町)で。対象は小中学生と保護者。講師は長野西高書道班の生徒で、同班のパフォーマンスも。参加無料。定員は申し込み先着20人。参加者は習字セット持参。

(申)(問)松代福祉寮・玉井☎︎278・2556、(メール) m2782556@grn.janis.or.jp


2023年2月4日号掲載

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