明治の学校建築 下氷鉋小前身の「作新記念館」大規模改修へ

地元住民組織が寄付金募集

 下氷鉋小学校(稲里町下氷鉋)の敷地内にある市指定有形文化財「旧作新学校本館」の保存改修に向け、地元住民による「作新記念館改修委員会」が寄付金の募集を始めました。

 作新学校は1873(明治6)年、近代的な初等学校として地元4村が開設。後に下氷鉋小となりました。 本館は83(同16)年築で、市内の学校建築では旧県師範学校教師館(飯綱高原に移築現存=県宝)に次いで古い建物。西洋風の建物本体に和風の玄関が付いた擬洋風の造りです。

 建物は1956(昭和31)年に隣の民間工場に譲渡されましたが、73年に創立100年を記念して敷地内に移築され、作新記念館に。地域から寄贈された民俗資料などを収蔵していますが、近年は老朽化が進み、児童が館内に入ることもないといいます。

 市教育委員会は、2018年度から大規模修繕に向けた調査を進めましたが、19年の台風災害を受けて休止していました。本年度、耐震診断と実施設計を行い、来年改修工事に着手する予定です。耐震補強のほか傷みが激しい屋根瓦や床の修繕などを約3年かけて行い、事業費は6千万円以上となる見込みです。

 改修委員会は1月に発足。地区内の住民や企業を対象に募金活動を行い、集まった全額を市側に改修費用として寄付する考えで、5月に募集を始めました。2千万円を目標に、9月末まで募ります。

 佐藤栄一会長は「人づくりのために学校を建てた先人の思いを後世に伝えるのは、われわれの責務。作新記念館を、再び子どもが中に入って学ぶ場として使えるようにしてほしい」と話しています。

 更北地区内では区を通じて各戸に戸別訪問します。ほかに口座振り込みなどで寄付を受け付けています。

 (問)事務局(更北地区住民自治協議会内)☎︎286・2335


2022年5月28日号掲載