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政治に届け 自分たちの声

信濃町の小6生55人 町長らに提言

町長など町政の当事者に、高齢化や人口減など幅広いテーマへの提言をした信濃小中学校6年の公開授業
30年後の「わが町」へ

 「ごみ拾いイベントの実施や空き家のリフォームできれいな町に」

 「町で取れた野菜や果物を利用した食堂を増やして、みんなが健康でいられる町づくり」

 「田畑や森林を整備して、人と熊の生活圏を分けて自然の中で安心して遊べるようにする」—

 信濃町の信濃小中学校の6年生55人は、子どもの視点から身近な地域の将来のあるべき姿を議論し、「30年後の信濃町への提言」にまとめ、昨年12月に同校で行われた社会科の公開授業「信濃町の未来を語る会」で鈴木文雄町長らに発表した。鈴木町長は「現状分析がしっかりできていて提案の内容が的確。来年度の予算編成で提案したい」と応えた。

 6年生は社会科の授業で地方自治を課題に、身近な町政に関して理解を深めた。「30年後の信濃町への提言」は、政治に自分たちの声が届くことを実感してほしい—と、初めて企画した。

 少子高齢化や人口減少など、町の課題を踏まえて、「自然環境を守る町」「安全で住みやすい町」「特色ある教育」「違いを認める」「健康づくり」「観光の振興」の六つのテーマから提言することに。児童は八つの班に分かれて一つのテーマを決め、約2カ月かけて、町役場職員や農場経営者、プロスノーボーダーなど町で働く人から話を聞くなどして、アイデアを練った。

 「学校を中心とした町づくり」を考えた班は、情報を集めるうちに「信濃小中学校は県内初の小中一貫校として注目度が高い」ことを知り、「学校の魅力を広く発信するためにもエアコンやWi—Fiの設置など学習環境を整えて、移住してでも学びたい学校づくりをしてほしい」と発表した。これに対し、佐藤尚登教育長は「義務教育学校の小中一貫校は全国でも増えている点に気付いたのは素晴らしい」と感心した。

 ほかに、「『雪かき隊』を設けたり、学校近くに高齢者施設を造ったりして、高齢者と若者の交流の機会を増やす」「湖や森林を利用した体験型施設を増やして観光客や移住者を呼び込む」など、具体的でバラエティーに富んだ提言をしっかりと示した。

 「ちがいを認め支え合うまち」を提言した鳥山あるむさんは「調べるうちに家庭それぞれに違いがあり、それを一つの提言にまとめるのが大変だった。みんなと一緒につくった『願い』を町長さんに伝えられて自信になった」と笑顔で話した。

 社会科の新谷逸也教諭は「自分たちのアイデアで大人たちが動いてくれることを知ったのではないか。調べるプロセスを経て、『今の信濃町もいい』との意見が出たことも大切にしたい」と、児童の成長を感じた様子だった。

 記事・写真 斉藤茂明


掲載日2024年1月1日


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