広告ちらし・ポスター・新聞から 戦時中の世相を知る資料展

9日〜14日 ギャラリー82で

どんなシステムが働くのか知って

 あらゆるものに「お国のため」の旗印、戦争鼓舞する文句が踊る

 「さあ、戦争が始まったぞ! どうせ2、3年のことだ。波に乗って稼ぐぞ稼ぐぞ!」—。8月9日(火)からギャラリー82(中御所岡田)で開かれる戦争資料展「イケイケ! アレアレ?戦争トイウ流行」に展示されるちらしには、日中戦争が始まった1937(昭和12)年ごろの世相を表現したコピーが踊る。

 資料展では、民間有志でつくる信州戦争資料センター(長野市)が収集した資料を展示。昭和10年代の広告ちらしやポスター、新聞など約100点を紹介する。その中心は、戦争に便乗して宣伝する広告だ。

 衣料品店のちらしに「陸軍記念日大祝売」の文字。菓子店のちらしに「年末御贈答 皇軍慰問特売」。鉄道会社の「温泉ゆき電車賃半額デー」のちらしには「健康増進 銃後の護り」。どれも県内の身近な商店や企業が配った物だ。

 戦争を鼓舞する文句はセールの内容には関係がなく、そのギャップはおかしみさえ感じさせる。しかし、あらゆるものに「お国のため」の旗印を付けることが普通に行われ、それが受け入れられていた時代の空気に考えさせられる。

 同センターは「戦争に国民の側が盛り上がり、後押ししてしまう怖さがある。その背景には、平時からの軍隊への親しみもあった。展示会では、戦争が起き、進んでいく時にそうしたシステムが働いていたことを知ってほしい」という。

 開戦直後に「イケイケ」だった雰囲気は、戦争の長期化と経済の停滞、物資不足などで変化していく。国の統制が強まり、代用品が増え、食べる物がなくなる。

 展示会では、代用品として作られた陶器製の釜や鏡餅、疎開児童のために諏訪地方の学校で配布されたビスケットの現物なども展示。「戦争のシステム」が行き着いた先の現実も伝える。

 同センター事務局長の木下光三さん(44)は「たかだか七十数年前に、身近にこんなことが起きていた事実にハッとさせられる」と話し、「さまざまな人に、さまざまな視点で見てほしい」と呼び掛けている。

記事・写真 竹内大介


 

イケイケ! アレアレ?戦争トイウ流行

会期

8月9日(火)〜14日(日)、ギャラリー82(中御所岡田)で。

開場

9日、10日(水)、12日(金)が9時半

11日(木)、13日(土)、14日が10時

閉館は17時(14日は15時)。

主催は信州戦争資料センターと八十二文化財団。入場無料。

(問)信州戦争資料センター事務局・木下☎︎090・7019・1035

(HP)・ツイッターあり