小川村 巨木を注連掛場に

5月に小川村小根山の小川神社で行われる御柱祭に向け、山林から2本の御柱を伐採して里曳きの出発点となる注連掛場(しめかけば)へ納める「山神祭(さんしんさい)」が2月6日、行われました。
今回は新型コロナウイルスの感染対策で、一般の参加は取りやめ、氏子総代や実行委員会のメンバーら関係者80人が参加。同区塩沢と立屋地区の山林から1本ずつ、御柱を切り出す作業が行われました。
御柱は杉で、いずれも樹齢120年余り、根周り約5メートル、全長36メートルの巨木。雪の中、午前8時、一の御柱用材前に関係者が参列して安全を願う神事をした後、山師が伐採。めりめりと音を立てて倒れると見守る人たちから歓声が上がりました。根株から決まった長さに切られた御柱は、重機で村道へと引き出され、トラックへと積み込み。「音頭取り」の若衆6人が、「神にめされし深山の杉も今日は晴れての御柱」と木やり歌を高らかに響かせました。本来なら住民らが柱を曳く行事がありますが、感染対策のため中止にしました。
神社総代で献木者の一人、塩沢の小林智明さんは「新型コロナが収まって、これまでどおりのにぎやかな御柱になればいい」。今回初めて音頭取りのメンバーに加わったという20歳の田村一真さんは「本番ではもっと声を張ってできるように練習して祭りを盛り上げたい」と話していました。
18時半過ぎ、二の御柱が搬送され、注連掛場に2本の御柱がそろったところで再び神事を行い、祭りの成功と安全を願いました。
御柱祭の御柱を神社へと曳行する里曳きは5月3日(火)、翌4日(水)に御柱をたてる建て御柱が行われます。
2022年2月19日掲載