台風19号水害の記録誌発刊

堤防決壊原因 独自に考察

 長沼地区の住民有志でつくる長沼歴史研究会(15人)が、2019年の台風19号水害の記録誌「千曲川堤防決壊」を発刊しました。被災時の写真や住民の証言のほか、堤防決壊の原因について独自に検討した結果を載せ、対策を提言しています。

 同会は2008年から、江戸時代初期に存在した長沼城について調査研究。長沼城があったのが決壊した堤防の場所で、過去に何度も浸食や決壊が起きた所でもあることから、歴史を基に決壊原因の検討を進めてきたといいます。

 決壊原因についてはさまざまなデータや地区に残る古絵図などから考察。決壊地点周辺で水位が上昇しやすい複数の要因があって越水したことに加え、堤防高が下流や対岸より低かったこと、堤防の内部に水が浸透してもろくなっていたことなどを指摘。「安全な堤防としての機能が低下していた」と結論付けています。

 記録誌ではほかに、被災時や復興の様子を写した多くの写真、専門家の提言や住民の証言、復興の歩み、長沼の過去の水害史などを掲載しています。

 笹井妙音(たえね)会長は「歴史的大事件を目の当たりにして、記録として残さなければと思った。今後の治水防災対策に生かしてほしい」と話しています。

 A4判、130ページ。市のながのまちづくり活動支援事業補助金を得て作成。1500円。注文は氏名、住所、連絡先、冊数を記してファクス((FAX)266・0868)で。


2022年7月9日号掲載