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原爆資料館 語り継ぐものたち

  • 7月18日
  • 読了時間: 2分

=1時間41分

長野相生座・ロキシー(☎︎232・3016)で7月31日(金)から公開

(C)広島ホームテレビ

初代館長の訴えから 現在まで映像再構築

 人類史上初めて投下された原子爆弾がもたらした惨状の記録を展示する広島市の「広島平和記念資料館」、通称「原爆資料館」。1955年の開館以来、入館者は累計8千万人にも上る。「原爆資料館 語り継ぐものたち」は50年以上に及ぶ、延べ100時間を超える取材映像を再構築したドキュメンタリー映画だ。


 始まりは地質学者の長岡省吾が放射能汚染の危険にさらされながらも原爆で溶けた瓦や石などのがれきを集め、1949年に市内の公民館で「原爆参考資料陳列室」を開いたことだった。長岡は初代館長に就任し被爆の実相を訴えてきた。現在の第14代館長まで、戦争体験だけでなく自らの被爆体験を、語り部として事実を伝えることに揺るぎない信念と命を懸けてきた歴代館長たちの存在があった。


 館内に一歩入ると、そこは「あの日」になる。被爆者から寄贈された遺品や資料は2万2千点を超える。展示された館内をカメラは音もなくめぐる。焼け焦げた生活用品、身に着けていた洋服の断片、そこに映し出されるのは生前の人々の記憶だ。石を溶かすほどの熱線を浴びた人々の、被爆直後の写真は直視するのをためらうほど残酷で痛々しい。


 物言わぬ遺品たちが雄弁に語りかけてくる。「もう二度と原爆の惨禍を繰り返してはならない」と。だが終戦から80年たった今なお人間は戦争を繰り返し、核の恐怖に覆われている。


 資料館の窓からは、インドのネルー首相をはじめ、ローマ教皇パウロ2世、マザー・テレサ、ダライ・ラマ14世、近年ではオバマ米大統領ら海外の要人たちが花束を手向けた慰霊碑が見える。今年もまた8月6日が訪れ、人々は鎮魂の思いに頭(こうべ)をたれる。核兵器廃絶、世界恒久平和実現への祈りを込めて。

    

 文部科学省選定・長野県推薦映画(小学生〜成人・家庭)

(日本映画ペンクラブ会員、ライター)

 

8月9日(日)、斉藤俊幸監督の舞台あいさつがあります。



2026年7月18日号掲載

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