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北斎作 海にまつわる生き物たち

小布施・北斎館で企画展 

人魚や河童まで多種多様に

 小布施町の北斎館は江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎(1760〜1849年)が描いた海にまつわる生き物を特集した企画展「北斎“水族”館へようこそ!」を開いています。

 北斎が手掛けた絵の教科書である絵手本やデザイン集の中から、魚介類や海そのものをモチーフにした作品と肉筆画合わせて80点を展示紹介。海中をイメージしたブルーの壁紙を背景に、タイやカツオ、フグ、イカ、タコ、アワビなどからシャチやクジラなど海中の巨大な哺乳類、伝説に登場する人魚や河童などまで多種多様な生物の姿が浮かび上がります。

 北斎が晩年に手掛けた絵を学ぶ上級者向けの絵手本「画本彩色通(えほんさいしきつう)」からは「鮑(あわび)、藻魚(もうお)、烏賊(いか)の描き方」のページを紹介。そこには細密な生物の姿とともに、描き方の手順や色などの指示も細かく書き記されています。一つの題材を3種類の描き方で指導する「三体画譜」では、北斎が写実で描いたタコやクロダイ、ウナギ、エイなどの姿を楽しめます。海の景色では、冨嶽三十六景の代表作「神奈川沖浪裏」の展示もあります。

 「暑い盛り、北斎の描いた水の中の世界にひたって涼んで」と同館。

 8月27日(日)まで。7月16日(日)、17日(月)、8月11日(金)、13日(日)の各日14時から学芸員によるギャラリートークを開催。参加費無料、入館券は必要。

 9時から17時。入館料は大人1000円、高校生500円、小中学生300円。

 (問)同館☎︎247・5206


2023年7月15日号掲載

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