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ハイイロゲンゴロウ

池の氷の中で越冬 凍ってもなお生きる

 寒さが厳しいこの季節、池の水をのぞいてみると、水面に張った氷の中に越冬する虫を発見できるかもしれません。

 「ハイイロゲンゴロウ」もそのうちの一つです。日本全国に生息していて、最もよく見られるゲンゴロウの種類です。池や沼のほか、水たまりや学校のプールなどにも生息しています。

 冷え込みが強い日は、水の表面が凍ることがありますが、なんとこのハイイロゲンゴロウは、水と一緒に凍ってしまいます。

 「凍ったら死んでしまうのでは?」と思いますが、そうならないのが彼らのすごいところです。ハイイロゲンゴロウが入った氷を暖かい場所に置いて溶かすと、次第に中から出てきて動き始めます。彼らは凍ってもなお生きることができる特性を持っているのです。

 私たち人間にはそんな特殊能力は備わっていません。凍ると待っているのは「死」です。「凍死」が原因で亡くなる人は年に1000人を超えています。意外にも、熱中症より凍死で亡くなる人の方が多い年もあるのです。

 凍死で亡くなる人の多くを占めるのが「高齢者」です。若い世代に比べて筋肉量が少ないため熱を生み出しにくく、体温調整機能も低下していることから、低体温症になりやすいといわれています。屋外だけでなく屋内で凍死するケースも増えています。

 低体温症は自分ではなかなか気がつきにくいというリスクがあります。熱中症はさまざまな呼びかけが行われていますが、低体温症にも同じように注意する必要があります。

 対策としては、

 ①部屋の温度を20度以上に保つ

 ②部屋の中でも厚手の靴下を履くなど防寒対策を徹底する

 ③体を温める食材を積極的に取る

 ④スクワットやストレッチなどで血行を良くする

などがあります。

 本人はもちろんですが、家族で協力して、低体温症を防ぐようにしてください。

 気象予報士・防災士


2024年1月27日号掲載

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