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ツバメの「初見」

  • 3月28日
  • 読了時間: 2分

長野 4月上旬に到達 韓国では飛来遅れる

 この時期、つい空を見上げてしまうことがあります。ツバメを探すためです。


 日本で見られるツバメは、主にインドネシアやフィリピンなどの東南アジアから、春になると海を渡ってやってきます。気象庁の記録によれば、ツバメの「初見」は3月上旬に九州南部から始まり、長野には4月上旬に到達します。


 一方、隣の韓国では、ツバメをめぐる異変が報告されています。1923年の観測開始当初は3月ごろに飛来していましたが、5月から6月にならないと姿を見せない年が増えてきているそうです。100年あまりで、1カ月以上も遅れたことになります。


 温暖化が進めば早く飛来しそうなものですが、ツバメが気温や季節の変化に鈍感になり、移動のタイミングを計りにくくなってきているようです。さらに、韓国の都市部では、ツバメをなかなか見られなくなってきており、巣を掛ける軒先が減ったことがその一因と考えられています。


 こうした季節感の揺らぎを裏付けるように、日本ではこの夏も猛暑が予想されています。長野県の最高気温は2020年8月に飯田市南信濃で観測された39・5度。県内で初めて「40度」を超える日も、そう遠くないかもしれません。


 気象庁では最高気温が40度以上の日に新たに名前をつけることを検討していて、明日29日までホームページで募集しています。35度以上の「猛暑日」が命名されたのは2007年のことです。当時は極端な暑さの象徴でしたが、わずか20年足らずでその基準すら追いつかなくなっています。


 春を告げるツバメに異変が起き、夏は年々激しさを増し、季節の輪郭が確実に変わってきているのを感じます。この春も、ツバメが飛ぶいつもの光景を楽しみに、空を見上げてみようと思います。


 (気象予報士・防災士)



2028年3月28日号掲載

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