チョウの体温調節

大きな役割果たす「翅」 開閉と模様にも意味

 春の日差しが心地よい季節、太陽のぬくもりを有意義に使いたいのは昆虫だって同じです。

 体温が気温に左右される昆虫は、さまざまな方法で体温を保っています。

 例えばチョウの場合、体温調整で大きな役割を果たすのが「翅」です。気温が低い時は翅を大きく広げて太陽の光を浴びることで体温を上げます。逆にこれ以上体温を上げたくない時は翅を閉じます。

 さらに、翅の模様にも意味があります。「モンシロチョウ」や「モンキチョウ」の翅には黒い斑点がありますが、なぜだと思いますか。

 昆虫カメラマンの海野和男さんによると、黒斑は熱を吸収しやすくするためと考えられているそうです。一般的に森や林にすむチョウの翅の模様は黒っぽく、明るい場所のチョウのものは白っぽいそうです。黒いチョウが明るい場所にいると体温が上がりすぎてしまい、白いチョウが暗い場所にいると体温を上げるのに時間がかかるためとのことです。理にかなっていますよね。

 春は晴れる日が多く、太陽のぬくもりを実感できます。長野市の場合、一年で最も日照時間が長いのは「5月」。次が8月で、僅差で4月と続きます。

 春に日照時間が長い理由は二つあります。①移動性高気圧に覆われて、晴れる日が続く②夏至(今年は6月21日)に向けて日が長くなるためです。

 移動性高気圧に覆われると晴れて暖かくなりますが、あるコースを高気圧が進んできた場合は、晴れても気温が上がりません。

 それは高気圧がシベリア方面からやってきた時です。日本に来る移動性高気圧は中国大陸で育ったものがほとんどですが、まれにシベリア方面からやって来た時は、晴れても思いのほか暖かくない、ということがあります。天気図を見る時は高気圧のコースも確認してみてください。

気象予報士・防災士


2022年4月30日号掲載