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チョウと紫外線

最も好きな色は「紫」赤には見向きもせず

 モンシロチョウを観察していると、ある特定の色の花に集まることに気がつきます。

 モンシロチョウが最も好きな色は「紫」だといわれています。黄色や青にも集まりますが、赤には見向きもしません。赤は黒に見えるため、認識されにくいのだそうです。

 このように、人間とモンシロチョウでは見える色が異なります。

 太陽の光は、人の目に見える部分と見えない部分があります。人間が見ることができる光を可視光線と言い、波長の長い順に、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の7色となっています。

 一方、モンシロチョウは赤が見えず、代わりに紫より波長が短く人間には見えない紫外線を認識することができるそうです。

 モンシロチョウは、メスの翅だけが紫外線を反射するため、メスは明るく光って見え、逆にオスの翅は黒く映るため、互いに性別を見分けることができるようです。

 モンシロチョウにとっては必要な紫外線ですが、人間の場合、浴び過ぎると健康被害につながるおそれがあります。早い時期から対策を行いましょう。

 紫外線が最も強いのは真夏ですが、4月の紫外線も9月と同じくらいの強さになります。春だからといって、油断は禁物です。

 紫外線の量は、太陽が高く上がるほど増えます。一日の中では正午ごろ、一年の中では夏至前後です。  

 つまり、6月の晴れた日が最も強くなります。6月は梅雨の時期で、実際に晴れるのは数日だけですので、1カ月の量では、6月より7月や8月の方が多くなるのです。

 手軽にできる紫外線対策は「日焼け止めを小まめに塗ること」です。数値が高いものを使うことよりも、2〜3時間置きに塗り直すことのほうが効果的なようです。

 気象庁では毎日「紫外線情報」として、その日の天気を考慮した上で紫外線の強さを発表していますので、参考にしてみてください。

 気象予報士・防災士


2024年4月27日号掲載

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