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ダリの版画にスポット

県立美術館で展覧会

ダリの奇想のイメージを独創的なモチーフで描き出した作品が並ぶ

 20世紀芸術のシュールレアリスム(超現実主義)を代表するスペインの画家サルバドール・ダリ(1904〜89年)の版画作品を紹介する展覧会「ダリ版画展〜奇想のイメージ」が県立美術館で開かれています。9月16日(月)まで。

 ダリはワックスで固めた上向きの独特なひげがトレードマークで、溶けかけた時計を描いた油彩画がよく知られています。その才能は絵画制作にとどまらず、彫刻、オブジェ、舞台芸術、宝石デザイン、広告、映画、文筆と幅広い芸術分野に及びました。

 今回は、ダリが50代後半から本格的に取り組んだ版画作品にスポットを当てた展覧会です。ダリが生涯に手掛けた1600点以上の版画作品の中から17シリーズ227点を紹介しています。

 このうち1階の展示室には、1965年にイタリアの詩人ダンテ生誕700周年を記念して発行された長編叙事詩「神曲」の挿絵を、イタリア政府の依頼でダリが手掛けた100点が並びます。

 「シュルレアリスムの思い出」は71年に刊行された版画集で、掲載の全12 点を紹介。ダリが作品の中で夢や記憶のイメージとして繰り返し用いてきたバラやチョウ、足の長い像、やわらかい時計などのモチーフが一つずつ取り上げられています。

 「ダリの不思議な世界観がギュッと詰まった作品をまとまって見られる機会。20世紀最大の奇才といわれるダリの奇想のイメージを楽しんで」と同館。

 8月25日(日)14時から15時まで担当学芸員によるスライドトークを開催。同展出品作を中心に、ダリの幅広い制作活動について紹介します。定員40人。参加無料、要観覧券。

 参加希望者は美術館ホームページのイベントページから申し込み。

 水曜休館。開館時間は9時から17時。観覧料は一般1400円、大学生1200円、高校生以下または18歳未満無料。

 (問)同館☎︎232・0052


2024年8月24日号掲載

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