ジュラシック・ワールド 新たなる支配者

=2時間27分

長野グランドシネマズ(☎︎233・3415)で公開中

(C)2021 Universal Studios and Storyteller Distribution LCC. All Rights Reserved.

シリーズの完結編 人類の危機に直面

 はるか昔に絶滅した恐竜たちが悠々と闊歩し、恐竜同士が激しく戦う。リアルな質感で本物の恐竜がよみがえったかのような「ジュラシック・パーク」(スティーブン・スピルバーグ監督)が公開され、大ヒットしたのが1993年。映画はシリーズ化され、第4作の「ジュラシック・ワールド」(2015年)では、恐竜たちが解き放たれた人気スポットのテーマパークを舞台に、地球上に恐竜が混在するまでを描いた。第6作・完結編の「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」は、シリーズに登場した主人公たち5人が顔をそろえ人類の危機に立ち向かう。長年シリーズを見てきたファンにとってはたまらない。

 イタリアの山奥に設けられた恐竜の保護区で、オーウェン(クリス・プラット)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、クローン技術で生まれた少女メイジーと家族のように暮らしていた。ある日、かつて調教していたラプトル(恐竜)の子どもとメイジーが密猟者にさらわれてしまう。

 米国では巨大化したイナゴの大群が襲来し、作物に大きな被害が発生。調査を依頼された古植物学者のエリー・サトラー博士(ローラ・ダーン)は、恐竜の研究者であるグラント博士(サム・ニール)と共に、疑わしいバイオテクノロジー企業に潜入する。再会したイアン・マルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)の協力でたどりついた真相とは。

 恐竜を狂暴に改良し兵器に利用しようと安易に考える人間たちに、鉄ついを下すかのように襲いかかる恐竜の悪役ぶりは残酷でありながら爽快でもある。

 映像技術の進化でアドベンチャー・エンターテインメントとして楽しませてくれるが、常に投げかけられるテーマは壮大だ。

 遺伝子組み換え技術で作物を作るのは今や当たり前。科学で命を生み出し、神の領域に踏み込んだ人間たちに未来はあるのか。温暖化で異常気象が続く今の地球。人類も恐竜のように絶滅する日が来るのかもしれない。

日本映画ペンクラブ会員、ライター


2022年7月30日号掲載