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カマキリの冬越し

泡に包まれた「卵のう」 冬の寒さから卵守る

 まもなく受験シーズンに入ります。今回の気象予報ムシは中学入試の理科でよく出題される「昆虫の冬越し」の話題です。

 昆虫が冬を越す姿には「卵」「幼虫」「サナギ」「成虫」の四つのパターンがあります。

 卵で冬を越す虫の一つが「カマキリ」です。秋になるとカマキリの雌は泡に包まれた卵を産みます。泡は固まると発泡スチロールのような弾力のある袋になり、中には150個から200個の卵が入っています。この袋を「卵のう」と呼び、厳しい冬を越すための知恵が詰まっています。

 まず、スポンジのような構造のため、外からの衝撃に強く、卵を守ってくれます。さらに袋の中にはたくさんの空気が含まれています。空気は熱を伝えにくいため、外気の影響を受けにくく、冬の寒さから卵を守ってくれます。

 寒くなる日の天気図には特徴があります。日本付近が西高東低の冬型の気圧配置になり、列島上に等圧線が何本も描かれます。おおよその目安は、等圧線が日本列島に5本以上で「やや強い冬型」、8本以上で「強い冬型」です。 こんな日は北風が強まるため、寒さ対策が必須です。

 私たちもカマキリのように「空気の層」を身にまとうことで、暖かく過ごせます。例えば、厚手のセーターを一枚着るよりも、薄手の服を数枚重ねた方が暖かく感じます。

 人間の体温は36度くらいですが、寒い外で最も温かいのは私たちの体です。そのため、体温を洋服の中にできるだけ留めておくことが大切です。重ね着をすると、服と体の間や、服と服の間に空気の層ができるため、体温が留まり、温かさが逃げにくいのです。

 今シーズンは冬らしい寒さが予想されていますので、重ね着を工夫して寒さから身を守るようにしてください。

 気象予報士・防災士


2022年11月26日号掲載

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