いろいろな人に 「居場所」提供 千歳町の「ごんどう勝手堂」

オープンから4カ月 ここで思いのままに

思いのまま自由に過ごすことができる「ごんどう勝手堂」
ゆる〜いカフェと展示スペース

 「来る人の『ソロ活動』を応援したい」 社会福祉法人「森と木」が運営

 「思いのままに過ごせるゆる〜いカフェです。どうぞごゆっくり、勝手におくつろぎください」—。入り口に貼られたチラシでこう店を紹介するのは、今年4月、上千歳町にオープンした地域活動支援センター「ごんどう勝手堂」だ。

 権堂商店街の南側に開通した「県庁緑町線」沿いの、かつてアトリエだったという建物を改修した約100平方メートルに、レトロな風合いと色調で落ち着いた雰囲気のカフェと展示スペースがある。メニューはコーヒー(100円)、紅茶(50円)、カレーうどん(150円)、トースト(100円)の4種類。食品の持ち込みも可能。何も注文せずに、読書や勉強をするだけでも利用できる。何かをしても、何もしなくても自由。訪れた人がそのままでいられる「居場所」を提供する。

 目立たない外観ながら、口コミで利用者は徐々に広がり、4カ月たって、氏名と住所の登録をした人は中学生から70代まで約100人に上った。


カフェスペース横の展示スペース。今の気持ちを自由に書き込める「勝手メッセージボード」 なども置いている

 カフェを運営するのは、障害のある人の地域生活支援を行う社会福祉法人「森と木」。長年、さまざまな人から多くの相談を受ける中で、障害福祉のくくりだけでは関われない人がいることを意識するようになった。会社や学校でうまくいかずにつまずいて悩んだり、家から出られずに孤独感を抱いていたり。こうした地域で困っている人たちの支援につなげたいと始まった。

 オープンからのスタッフ青山智子さん(54)は「いろいろな人が来てくれているというのがリアルな感想」という。子ども連れの若い母親、一人暮らしのお年寄り、試験勉強をしに友達同士でやってきた中学生、ギター持参で演奏していく人、パソコンで作業をする人など。「毎日振り幅が違って楽しい。来る人の『ソロ活動』を応援したい」。

 同法人の奥村和枝さん(55)は「ここに自然に来て、これまで出会ってこなかった人と話したり、一緒に過ごしたり、みんながちょっと立ち寄れる場所になれば」とし、今後は「来た人が自発的な活動をしていけるといい。その人の力や自信になったりすると思うから」と期待している。

 定休日は土日曜、祝日。開店時間は11時から18時。

 (問)勝手堂☎︎266・0355

記事・写真 中村英美


2022年9月17日号フロント