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Weekly Nagano

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123 信州シルクロード15

123 信州シルクロード15

交通網の近代化 ~鉄路の力で製糸業全盛へ 汽車 文部省唱歌 今は山中 今は浜 今は鉄橋 渡るぞと 思う間もなく トンネルの 闇を通って 広野原 「汽車」が文部省唱歌として登場した1912(明治45)年の7月、年号が明治から大正に変わる。鉄道の歴史で見れば前年の明治44年、東...
122 信州シルクロード14

122 信州シルクロード14

碓氷峠越え 製糸業隆盛の熱気弾みに 吾妻はやとし 日本武 嘆き給いし 碓氷山 穿つ隧道 二十六 夢にもこゆる 汽車の道 人の肩や馬の背、大八車などが頼りの道から汽車の道へ、大きな変革が訪れる。その最大級の一つが関東方面からの信州の入り口、碓氷峠に鉄道のトンネルが開いたことだ...
121 信州シルクロード13

121 信州シルクロード13

横浜開港以前 絹の道は京を目指し西へ みちのくの しのぶもぢずり 誰(たれ)ゆゑに 乱れそめにし 我ならなくに 「百人一首」より 忍ぶ恋に心乱れる切なさを〈あなたのせいです〉と訴える。小倉百人一首の14番目。古今集が出典の河原(かわらの)左大臣の恋歌だ。...
120 信州シルクロード12

120 信州シルクロード12

横浜港への道 甲州街道を八王子経由で 鉄道唱歌 大和田建樹補作 多  梅稚作曲 (五) 鶴見神奈川 あとにして ゆけば横浜 ステーション 湊を見れば 百舟(ももふね)の 煙は空を  こがすまで 欧米列強の圧力に屈し、幕府が開港に踏み切った1859(安政6)年当時、横浜は戸数...
119 信州シルクロード11

119 信州シルクロード11

利根川の舟運 横浜港への大動脈として 上州小唄 野口雨情作詞 中山晋平作曲 (七) 桑にや川霧 桜にや日和 山には山霧 野にや雲雀(ひばり) さアさ 二度摘み四度摘む桑の 摘めば緑の 芽ものびる 1929(昭和4)年にレコード発売された新民謡。世界に誇った日本の蚕糸業がピー...
118 信州シルクロード10

118 信州シルクロード10

大笹街道 米国まで夢広げた油街道 浅間山の 北の根にある 六里が原 六里にあまる 枯薄(かれすすき)の原  若山牧水 旅の歌人若山牧水が浅間山の北側、火山活動で造り出された広大な六里が原を歩いた折の歌だ。群馬県嬬恋村と長野原町にかけ東西20キロ余り、六里に及ぶ草原や荒地であ...
117 信州シルクロード9

117 信州シルクロード9

生糸と茶と 隣接県と巨大な産地構成 中井侍茶摘唄 三国境の 天竜川こえた 風が送るよ 茶の香り グリーンベルトの 段々畑 霧と人情 まろやかに JR飯田線の魅力の一つは秘境駅にある。あれもあります、これもあります—と宣伝するのが普通の観光地なのに、秘境駅には何もない。強いて...
116 信州シルクロード8

116 信州シルクロード8

川と街道 舟と馬組み合わせた輸送 上伊那地理歴史唱歌 流れてとうとう いさましや 天竜川の 水の音 聳(そび)えてこうこう いさぎよし 両駒ケ岳の 雪の色 帆いっぱいに風を受け、舟が川をさかのぼる。流れに任せ下っていく。鉄道が普及する以前、日本各地で珍しくない光景だった。信...
特集 祈りの道に切り開かれた信州シルクロード

特集 祈りの道に切り開かれた信州シルクロード

新たな年のスタートに当たり、この先一年の平穏な暮らしを願う。 初詣の人波に加わっていると、いつも感ずることがある。車で電車で徒歩で人それぞれにやって来た四方八方の道—。それは今現在の躍動する場であると同時に、遠い過去につながる道でもある、ということだ。...
115 信州シルクロード7 秋葉山常夜灯

115 信州シルクロード7 秋葉山常夜灯

立派な装い 心遣い息づき 森の横町 なぜ日が照らぬ 秋葉道者(どうしゃ)の 笠のかげ 秋葉街道を往来する人のにぎわいを、七・七・七・五の26音でうたっている。都々逸などと同様に、庶民の間で広く親しまれ、口ずさまれた俗謡だ。...
114 信州シルクロード6 遠州森町

114 信州シルクロード6 遠州森町

古着ファッションを先導 秋葉路や 花橘も茶の香り 流れも清き 太田川 若鮎躍る 頃となり 松の緑も 色さえて 遠州森町 よい茶の出どこ 娘やりたや お茶摘みに 南アルプス沿いに秋葉街道は南下していく。信州・遠州の境、青崩峠を越えて標高が下がり、谷筋が平野へと差し掛かると、古...
113 信州シルクロード05 秋葉街道

113 信州シルクロード05 秋葉街道

塩の道・石の道・絹の道… 民謡「絵島節」 絵島ゆえにこそ 門に立ち暮らす 見せてたもれよ 面影を 恋の罪人 絵島が墓の 里に来て鳴く 秋の虫 江戸時代半ば、幕府を揺さぶった大奥の大スキャンダル、絵島生島事件にちなむ盆踊り唄だ。大年寄として権勢を誇った絵島が信州高遠へ〈恋の罪...
112 信州シルクロード04 絹の道

112 信州シルクロード04 絹の道

精神活動と文化が豊かに 路(みち)とは何か? それは路のないところを踏み歩いてできたものである。 荊棘(いばら)ばかりのところを伐(き)りひらいてできたものである。  魯迅 シルクロード、絹の道とは何か—。答えのヒントになる貴重な言葉の一つだ。小説「阿Q正伝」などで知られ、...
111  信州シルクロード03  信越本線に吉田駅

111 信州シルクロード03 信越本線に吉田駅

須坂の製糸業 一段と弾み 古里や足地につかぬ五月晴れ 茂呂何丸(もろなにまる) 長野市街地の北東に位置する吉田地区には、かつて「吉田」の名を付けた鉄道の駅が二つあった。一つは、今と同じ長野電鉄長野線の信濃吉田駅だ。 もう一つは、国鉄時代の信越本線吉田駅である。こちらは195...
110 信州シルクロード02 和田峠越え

110 信州シルクロード02 和田峠越え

明治期 生糸輸出の動脈に 地理教育鉄道唱歌 第四集北陸編 24番 諏訪の湖水をみる人は 大屋をおりて和田峠 こゆれば五里の道ぞかし 山には馬も駕籠もあり 長野県歌「信濃の国」が発表された1900(明治33)年、〈汽笛一声新橋を〉で始まる鉄道唱歌も登場した。この第1集東海道...
109 信州シルクロード01

109 信州シルクロード01

山腹のオアシス 絹を生む里がこつぜんと 諏訪大社下社 御柱木遣り ヤアー 山の神様 お願いだー ヤアー ここは木落とし お願いだー ヤアー 心合わせて お願いだー 長丁場の諏訪大社御柱祭には、幾つか見せ場がある。男たちが度胸を試し、見物人もハラハラドキドキの場面といえば、1...
108 糸の村・糸の町35 柳田国男の貢献

108 糸の村・糸の町35 柳田国男の貢献

「小さな力を大きく」と説く 小さな力をまとめて大きな力にするのが産業組合だ。この組合が連合すれば、更に大きくなり、大きな仕事ができるようになり、大きな利益を生む。 柳田国男 「日本民俗学の父」とも称される柳田国男(1875〜1962年)である。大学を卒業と同時に農政官僚とな...
107 糸の村・糸の町34 恐慌下の農村

107 糸の村・糸の町34 恐慌下の農村

繭価暴落 若者は病み疲れ 農山村 労(つか)れはてて遠き工場よりかへり来し房江はあはれ血を喀(は)きにけり 山村生活断片 選抜試験に落ちて工場へ行けざりし彼の娘は日毎蝗(いなご)取りゐる 金田千鶴 昭和恐慌のさなか、下伊那郡泰阜村で詠まれた歌だ。小題「農山村」は1930(...
106 糸の村・糸の町33 下伊那の産業組合

106 糸の村・糸の町33 下伊那の産業組合

発電・医療分野まで幅広く 糸繰る乙女 丘にや 工場の煙が立って 村の製糸の 笛が鳴る ヤンレ 協同の旗印 さんさ日は照る 工場の窓に 湯気に乙女の 心がほてる ヤンレ 話せぬ胸の中 蚕糸業を不況の暴風にさらした1930(昭和5)年の恐慌。2年後の満州国建国、そして日中戦争、...
105 糸の村・糸の町32 竜水社

105 糸の村・糸の町32 竜水社

組合製糸の連合で強化 東ゃ高烏谷(たかずや) 西ゃ駒ケ岳 間(あい)に生まれた 竜水社 農家同士の 組合製糸 とれた生糸の 艶のよさ 「伊那節」より 農民自らの組合製糸といえば、長野県内では上伊那の竜水社、下伊那の天竜社が代表格だ。民謡「伊那節」の数ある歌詞の一節が、竜水...
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